同性愛、環境弁護士が焼身自殺 地球温暖化否定政策に絶望か

【15日付AP】同性愛者の権利擁護と環境保護の活動家として知られる弁護士のデイビッド・バッケルさん(60)が14日、ブルックリン区のプロスペクトパークで焼死体で見つかった。トランプ政権が進める地球温暖化を否定、逆行する政策に絶望し、自殺を図ったとみられる。
ニューヨーク・デイリー・ニュースによると、近くに置かれたショッピングカートの中に遺書らしきものが残されていた。「自らの死が尊厳のあるものであり、いずれ人々の役に立つことを願う」と記されているという。またニューヨークタイムズは、「ほとんどの人は化石燃料に汚染された空気を吸い、若死にする人も多い。化石燃料による私の若死にもわれわれの行動の反映だ」と書かれた書簡のコピーを電子メールで受け取ったと報じている。
バッケルさんは、1993年にネブラスカ州で起きたトランスジェンダーのブランドン・ティーナさん殺害事件で中心的な弁護士として活躍。その後、性的少数者の権利を守る全米組織、ラムダ・リーガルで結婚プロジェクトの責任者を務めていた。バッケルさんの元同僚で、ニューヨーク市刑事司法局の顧問弁護士、スーザン・ソマーさんは、「正義感の塊で、人間味にあふれていた」と悼んだ。