本当は怖い鎮静剤
7月10日、外務省海外安全ホームページ薬剤耐性(AMR)の危険性についてのお知らせを読んだ人は多いのではないでしょうか。頻繁に処方される抗生物質などの薬で体の耐性が衰える危険性を警告していました。
6月16日付CNNで取り上げられたのは、処方鎮痛剤のまん延について。常習の可能性があることと、さまざまな副作用などの危険があることから、腰痛や頭痛を抱える患者に対して安易に処方するべきではないと報じています。AMA(American Medical Association)は「症状改善にはカイロプラクティックや理学療法、鍼、マッサージ、エクササイズなどの治療を2、3カ月続けてみることが大切」と提案していました。
また、「人気の高い鎮痛剤も少量の過量摂取で命の危険」(CBS)「長期的なアセトアミノフェンの過量摂取で肝臓損傷の危険」(USAトゥデイ)など、その危険性を指摘する記事が多く見られます。
これらの記事は全て、2011年11月22日発行の英臨床薬理学会誌電子版(British Journal of Clinical Pharmacology)に掲載された研究に基づくものです。USAトゥデイの記事は、「長期にわたり、鎮痛薬アセトアミノフェン(商品名「タイレノール」など)を用量以上飲み続けると、少量ずつでも過量摂取となり、肝機能障害と命の危険につながる」との警告で始まっています。
研究を主導したケネス・シンプソン医師は同記事で、用量よりわずかに多い量を飲み続けるだけでも深刻な肝機能障害が起き、命の危険があると説明しています。同誌はさらに、「鎮痛薬の常用は長い時間を経てダメージが蓄積し、結果的に命にかかわる。また、一度に大量を摂取をした人に比べ、常用者は入院時に肝機能障害や脳血管障害を抱えていることが多く、腎臓透析や呼吸補助が必要な人も多かった」と危険性を伝えています。
タイム誌によると、アセトアミノフェンは世界で最も一般的な薬物の1つで、2005年は米国内だけでも280億回分の投与量が購入されています。また使用者が多い「タイレノール」の主要成分でもあることから、安全なものだと思われがちだとのことです。しかし実際には、「タイレノール」の過量摂取は米国における急性肝機能障害の原因としては最も多く、FDA(米食品医薬局)によると年間の入院者数は延べ2万6000人、死者数は500人に上るというのです。
カイロプラクティックでは、痛みの原因を突き止め、根本から治療します。鎮痛剤を飲み続けなくても済む体にするために、カイロプラクティック医は治療に当たるのです。痛みを抱えている人、薬に頼っている人はぜひご相談ください。

Dr. 石谷三佳
石谷ヘルスセンター院長。パーマーカイロプラクティック大学院卒後、ハーバード大学医学部専門課程終了。米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員も務め、2008年には「Chiropractor of the Year」を受賞。寄稿著者に“Neck Pain…
You Don’t Want It, You Don’t Need It”がある。
石谷ヘルスセンター
1600 Parker Ave Fort Lee, NJ 07024
◆問い合わせ:201-302-9993
www.ishitaniclinic.com
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