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【15日付ライブサイエンス】ニューヨーク州の男性が3年前、極めてまれな脳疾患を患い死亡していたことが分かった。リスの脳みそを食べたことにより、狂牛病と同様の変異型クロイツフェルト=ヤコブ病(vCJD)を発症したとみられる。米感染症学会の会合「IDウィーク」に4日に提出された報告書により明らかになった。
報告書によると、当時61歳だった男性は2015年、思考力の低下や錯乱、歩行困難などの症状が現れたことから、同州ロチェスター郡の病院に搬送された。MRI検査の結果、男性の脳がvCJD患者のものと類似していることが判明した。
男性の家族によると男性は狩りが好きで、捕獲したリスの脳みそを食べていた。報告書を作成した専門医学実習生タラ・チェンさんによると、男性が脳みそを丸ごと食べたか、脳みそが付いたリスの肉を食べたかは明らかでないという。13年から16年に同病院でvCJD感染が相次ぎ、チェンさんと同僚の医師らが記録の見直しを行った中で判明した。
vCJDは感染症たんぱく質であるプリオンにより引き起こされる進行性の神経的障害で、通常、診断から1年以内で死に至る。罹患報告はこれまでに数百件と少ない。ほとんどは1980年代から90年代に英国で、vCJDに汚染された牛肉を食べたことに関連した狂牛病だった。世界で毎年100万人におよそ1人の割合で確認され、米国内では毎年350人の感染が報告されている。
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