看護師組合、病院側と増員で合意 大規模なストライキ回避 

 ニューヨーク州の看護師ら約4万2000人で構成する州看護師組合(NYSNA)は9日、マウントサイナイ、ニューヨーク=プレスビテリアンなど市内の4大医療施設と一時的な合意に達したと発表した。これにより、予定していた1万人規模のストライキは回避される見通しだ。
 発表によると、合意では病院側が1450人の看護師を追加で雇用する他、1人の看護師が担当する患者数の最低比率を史上初めて定めた。また、各病院との4年間契約では、年間3%の昇給、約800人の看護職の補充、追加の看護師の雇用に年間2500万ドルを充てる。なお、合意は2022年12月31日までの期限付き。
 米看護師協会によると、全米で唯一最低比率が存在するのはカリフォルニア州で、手術室で患者1人に対して看護師1人。健康な新生児室では8対1。ニューヨーク=プレスビテリアン病院の看護師がニューヨークタイムズに語ったところによると、新生児集中治療室では新生児2人に対し看護師1人が理想的であるのに対し、実際はその倍の数を担当しているという。
 NYSNAの筆頭副会長、アンソニー・シアンパ氏は同紙に、「慢性的な看護師不足が解消される」と歓迎した。

NYSNAのフェイスブックより

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