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クイーンズ区ジャマイカヒルにあるトーマス・エジソン工業高校界隈の1ブロックを使って実施される「セルフトランセンデンス3100マイルレース」で2日、フィンランド出身のアシュプリハナル・アールトさん(48)が優勝した。同レースは、3100マイル(約5000キロ)を52日かけて走る耐久レース。アールトさんは毎日60マイル(約97キロ)以上を走り、48日間で偉業を成し遂げた。ウォール・ストリート・ジャーナルが4日、報じた。
真夏の炎天下、車の排気ガスや通学する子どもたちなどの「障害」を乗り超えてひたすら走る、「苦行」ともいえるこのレースは、北極圏で走る「6633アークテックウルトラ」やカリフォルニア州デスバレーで走る「バッドウォーターウルトラ」に匹敵する。
2017年に亡くなったインド出身の宗教家、シュリ・チンモイさんが1997年に開始。レースが目指すのは、「一見、実現不可能なことを成し遂げ、黙想と耐久を通して心の壁を打ち破る」こと。今年は8人が出場し、午前6時から深夜まで黙々と走った。選手らが履き潰したランニングシューズは約20足。ボランティアを担当した当時のチンモイさんの弟子らは毎日、3時間ほどしか眠れなかったという。
アールトさんはこれまで同レースに15回出場。今回が8回目の優勝だ。ゴール後、「走る以外のことができると思うと、とてもうれしい」と話した。

ゴールするアールトさん。セルフトランセンデンス3100マイルレースの公式ホームページのビデオブログのスクリーンショットより
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