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8月17日、マンハッタン区チャイナタウンに豆腐店「フォンオン」がオープンした。2017年に突如閉店した老舗「フォン・イン・トゥー」の創業者の孫、ポール・エンさんがレシピを再現し生まれ変わらせた店だ。ニューヨークタイムズが今月6日、報じた。
フォン・イン・トゥーは1933年、中国からの移民1世だったエンさんの祖父がモット通りで創業。祖国を思い起こさせる独自の味が受け、同店の豆腐はチャイナタウンの食卓に欠かせない存在に。しかし止まらない賃料の高騰、顧客層の変化に追いつけなかった。
市内で生まれたエンさんは、音楽家や写真家として活動、04年にロシアに移住していた。チャイナタウンに戻ったのは13年。そんな中、閉店のニュースを聞きつけた。「家族が残したビジネスを再起させたい」と思い立ち、レシピの再現に挑戦し始めた。
だが、豆腐作りの素人だったエンさんにとって道のりは険しかった。レシピが書かれたノートもなければ、当時使っていた器具もない。レシピは元従業員に聞いて回り、ユーチューブを見て研究したという。
新店では豆腐を1丁2ドルで販売。現代のニューヨーカーの需要を反映し、豆乳や豆腐プリンなども幅広く提供する。オープンからまもなく1カ月。お年寄りから若者まで、反応は上々のようだ。

開店を祝うエンさん(中央)ら。「フォンオン」の公式インスタグラム(@fongon1933)より
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