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国外や市外からの観光客が途絶えたニューヨーク市。観光業界は、地元客の勧誘に腐心している。ウォール・ストリート・ジャーナルが17日、報じた。
タイムズスクエアにあるマダムタッソー館では、コロナ前は85%が市外からの客だった。8月に営業を再開した時には「どうなるか不安だった」と語るのは責任者のミンディー・クレメンツさん。今ではクイーンズ区など、近場からの客が引きも切らない。「市内観光をするなら、今」と入場料を大幅に割り引いて手ぐすねを引く。
市の観光振興機関、NYC&カンパニーは「ネイバフッド・ゲートウェイズ」というミニツアーを企画する。例えば、完全菜食主義「ビーガン」レストランとクイーンズ郡農業博物館にホテルを組み合わせた「グリーンNYCケーション」。各所の割引クーポンや無料券を付けて魅惑する。
市内のホテルは、昨年285ドル(約2万9000円円)だった平均一泊料金が、今では150ドル(約1万5500円)を切る。駐車料金やペット料金を返上、朝食を付け、チェックアウト時間を2時までに延ばすところも多い。ミッドタウンのザ・ランガム・ホテルは部屋をジムやオフィス、勉強部屋に改装して家族客を待つ。同じくインターコンチネンタルでは、パーティー客を当て込み、1200平方フィート(約111平方メートル)のペントハウステラスを2時間3500ドル(約36万円)で貸し出している。

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