隔離期間、子どもの発育に高まる懸念 専門家は保護者とのコンタクトを重視

 新型コロナウイルスの感染対策のための隔離が、乳幼児の発達に与える影響を懸念する声が高まっている。ニューヨークタイムズが9日、報じた。

 アリス・マグローちゃんは2才。カリフォルニア州レイクタホの岸辺を両親と散策していた。そこへ、他の家族連れが現れた。すると、アリスちゃんは突然足を止め、「あっ、大変。人がいる」。プレイデートもバースデーパーティーもなし。コロナが、同世代の子どもたちと遊ぶ機会を奪ってしまった。他の子どもに近づいたところ、その母親から押しのけられたというオレゴン州ポートランド市の14ケ月になるキャッシャー・オコナーちゃんもいる。「理解はできるが、心が痛む」と話す母親のエリオットさん。1人で遊ぶキャシーちゃんを見て「この子はどうなってしまうのか」と心配する。

 しかし、その必要はないというのが専門家の意見だ。大恐慌下の子どもの発達に関する研究から、困難な状況下では温かい家庭を維持するほうが子どもにとって重要であることが判明しているからだ。ミシガン大学で心理学を教えるブレンダ・ボリング教授も「 乳幼児にとって最も大切なのは、保護者とのコンタクト。プレイデートの機会がないことより、親が敵意や怒りをあらわにしたり、うつ状態に陥ったりするほうが心配だ」と語っている。

写真はイメージ

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