NY市長選の投票率、過去最低 「予備選で大勢決定」「奇数年は有権者抑制」

 

 

NY市長選の投票率、過去最低

「予備選で大勢決定」「奇数年は有権者抑制」

 

市長選挙当日の投票所の様子(ニューヨーク市選挙管理委員会の公式ツイッター(@BOENYC)より)

 

 11月に行われたニューヨーク市長選の投票率は前回、前々回よりも3ポイント低下した23%にとどまり、記録が残っている1953年以降で過去最低となったことがわかった。ゴッサミストが1日、伝えた。

 市選管によると、投票したのは115万人。最も高かったのはスタテン島の34%で、以下マンハッタン区の27%、クイーンズ区23%、ブルックリン区は22%、ブロンクス区では17%だった。当選したエリック・アダムス氏(民主)の得票率66%は、総有権者数の15%に過ぎない。アダムス氏は、マンハッタン区で78%の票を得た一方、共和党が強いスタテン島では28%。昨年の大統領選では、有権者の55%、300万人以上が投票した。

 専門家は低投票率を政治的・構造的要因の双方から分析する。マンハッタン大学のマーガレット・グローク教授は、6月の民主党予備選で選挙戦の大勢は決まったとの印象を与えたとの見方を指摘。ニューヨーク市民自由連盟のペリー・グロスマン氏は「一般的に奇数年に行われる選挙は、有権者を抑制する」と話す。

 大統領選での不在者投票は全投票数の4分の1近くを占めたものの、市長選の不在者投票率は7%だった。コロナ禍を理由にした不在者投票制度は今年末に期限切れとなるため、議会では来年の中間選挙でも不在者投票を行うための法案提出に向けた動きが進んでいる。

 


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