連載685 コロナ禍はオミクロン株出現で収束する可能性が。
WHOの言うことを聞いてはいけない!(上)
(この記事の初出は2021年12月14日)
インフレが今後どうなるのかも気になるが、やはり、もっとも気になるのはコロナ禍が今後どうなるかだろう。急速にオミクロン株の感染が拡大しているが、どうやら症状は出ないか軽い。とすると、コロナ禍は収束しそうだ。
ところが、それで困るのがWHO(世界保健機関)。自分たちの権限を拡大させようと必死だ。こんな組織の言うことを聞いていたら、コロナ禍は永遠に続く。
オミクロン株出現で感染が拡大中
オミクロン株による感染者が、世界中で拡大を続けている。2021年12月13日時点で、日本を含む世界62カ国で約2500人のオミクロン株による感染者が報告されている。
日本の場合、これまで17例が報告されているが、すべて検疫で見つかったものであり、国内での感染例はまだない。
しかし、アメリカをはじめ、イギリス、スペイン、ドイツ、ベルギー、デンマークなどの欧州諸国では、すでに国内感染例が報告されている。
とくにひどいイギリスでは、ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院(LSHTM)の疾患モデル研究グループが、感染拡大の悲観的なシミュレーションを発表した。
それによると、イギリスは来年1月にオミクロン株による大きな感染の波に直面することになり、ワクチンの効果次第では、来年4月末までに2万5000人~7万5000人がオミクロン株で死亡するという。
欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、11日時点で、欧州22カ国で感染者が計732人確認されたが、大半は自国内での感染だという。となると、今後、感染はさらに拡大することになる。
首相が脅威として3回目接種を前倒し
こうした状況を踏まえてWHO(世界保健機関)は、12日に、オミクロン株について「市中感染が起きている地域では、デルタ株を上回るペースで感染が拡大するとみられる」「いずれオミクロン株に置き換わる」という最新の知見を公表した。
そして、重症化リスクについてはデルタ株よりも低い可能性があるとしたものの、判断には追加のデータが必要だという慎重な姿勢を示した。
ただし、発祥地の南アフリカ政府は、オミクロン株の重症化リスクは低いと公表している。
まだ未知だけに、オミクロン株が脅威であるかはわからない。また、今後、どうなるかも現時点ではわからない。
そのため、感染拡大が続くイギリスでは、12日、ボリス・ジョンソン首相がブースターショット(3回目接種)の当初の目標を1か月前倒しして、18歳以上のすべての対象者に行う方針を明らかにした。ジョンソンは、オミクロン株を明らかに脅威だと捉えているのだ。
(つづく)
この続きは1月18日(火)発行の本紙(メルマガ・アプリ・ウェブサイト)に掲載します。 ※本コラムは山田順の同名メールマガジンから本人の了承を得て転載しています。

山田順
ジャーナリスト・作家
1952年、神奈川県横浜市生まれ。
立教大学文学部卒業後、1976年光文社入社。「女性自身」編集部、「カッパブックス」編集部を経て、2002年「光文社ペーパーバックス」を創刊し編集長を務める。2010年からフリーランス。現在、作家、ジャーナリストとして取材・執筆活動をしながら、紙書籍と電子書籍の双方をプロデュース中。主な著書に「TBSザ・検証」(1996)、「出版大崩壊」(2011)、「資産フライト」(2011)、「中国の夢は100年たっても実現しない」(2014)、「円安亡国」(2015)など。近著に「米中冷戦 中国必敗の結末」(2019)。
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