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米国の海面、30年間で30センチ上昇
気候変動で高潮、暴風雨の洪水増加

気候変動の影響で氷河などが溶けることにより、米国の海面が今後30年間で平均約1フィート(約30センチ)上昇するとの予測が15日、明らかになった。米海洋大気庁(NOAA)と米航空宇宙局(NASA)をはじめとする連邦機関・学術機関が報告書として発表した。ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
東海岸の海面は、西海岸やハワイの海岸線よりも数センチ高く上昇。ニューヨークやボストンでは、2050年までに1フィート近く海面が上がると指摘している。西海岸のサンフランシスコとサンディエゴは、約0.8フィート(約24センチ)上昇すると予測。最も高く海面が上がるとみられるメキシコ湾岸のニューオリンズ周辺では、約1.5フィート(約46センチ)と推測している。メキシコ湾岸は、地下水と石油を下層から汲み上げているため、土地が沈下しており、相対的に上昇度が高くなるという。
報告書によれば、米国の海面はこの100年で平均約0.9フィート(約27センチ)上昇した。海面上昇で2050年までにわたり、高潮や暴風雨による洪水がこれまでの3倍、年10回以上の頻度で起こると指摘。連邦政府の推計(2010年現在)では、全米人口の約40%が海岸線の近くに住んでおり、甚大な被害が予想される。
専門家の1人は「赤旗のような警告だ。1マイル離れた地点から、貨物列車が来るのがわかる」と危機感をあらわにしている。
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