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ビザなし越境者、一部は路上生活
セントラルパークにシェルター新設も

ニューヨーク市に移送されるビザなし越境者はすでに10万人に上り、5万6000人が市内のシェルターに収容されている。アダムズ市長は今週「シェルターは満員」と発言し、一部はマンハッタンのど真ん中で路上生活を余儀なくされている。3日、ニューヨーク・タイムズが報じた。
グランドセントラル駅に近い老舗ルーズベルト・ホテルは現在、シェルターとして利用されている。ところが、空きを待つ男性の移民がホテルを囲む歩道で寝泊まりしており、異様な雰囲気だ。カリフォルニア州のサンフランシスコ市などを連想させるが、ニューヨーク市にはシェルターを求める者には提供しなければならないという決まりがある。
この「シェルターの権利」が生まれたのは1981年。州憲法に権利が定められているとする集団訴訟の和解条件だった。野宿者のテント村ができないのもこのためだ。市は5月、この権利を守る義務の解除を求めて提訴したが、移民支援団体は、市の権利充足を求めて訴訟も辞さない意向を明らかにしている。
市はすでに、ホテルのボールルーム、刑務所の跡地、空港の倉庫を含む194カ所にシェルターを開設。「切羽詰まった状況」として今後もランドール島やセントラルパークに新設する考えだ。市関係者は「どこにできても近隣の住民は反対すべきではない」と釘を刺している。さらに、連邦政府の支援を要求。米南西部の国境沿いではビザなし越境者に「ニューヨーク市に来ても支援の保証はない」とするパンフレット配布も開始した。

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