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大富豪急増、低・中所得層は流出
NY州、コロナ感染拡大後

ニューヨーク州で大富豪が急増する一方、低・中所得層の州外流出が際立っている。新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年から22年にかけて、ニューヨーク州から2400世帯の億万長者が去ったとされるものの、同時期に約1万5千世帯が増えた。ニューヨーク・タイムズが5日、報じた。
パンデミック中、ニューヨーク州を離れた富裕層のうち、4分の3以上は、コネティカット、ニュージャージーの隣接州のほか、カリフォルニアなどの他州に移住した。また、ニューヨーク州は20年7月から22年7月までの2年間で、約43万人が流出した。それまでの過去10年分で増加した人口の半分に相当するという。20年以降、ニューヨークで減少した人のうち、94%近くがニューヨーク市から流れたとしている。
低所得者層の動向を見ると、昨年1年間で、3万2千~6万5千ドルの所得を持つ6万5千人以上がニューヨーク州を離れており、流出者数としては、どの層よりも多かった。次いで、10万4千~17万2千ドルの5万8千人が減少した。ニューヨーク市の所得中央値(22年)は約7万5千ドル。富裕層は、ニューヨーク州・市の経済に欠かせない存在だ。大富豪による21年の所得税収入は、ニューヨーク州全体の45%を占め、2015年以降で最高となった。
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