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全米最大の書店チェーン、バーンズ・アンド・ノーブル(B&N)を設立したレナード・リッジオ氏(83)が8月26日、 死去した。家族が、死因をアルツハイマーと発表した。書籍販売ビジネスを徹底的に変革し、全米最大の専門小売店に育て上げた。カリスマ的で、文学に傾倒した実業家でもあった。ニューヨーク・タイムズなどが8月30日、報じた。
タクシー運転手の息子だったリッジオ氏が、最初の店舗を立ち上げたのは1971年で、30歳の時。ロウワー・マンハッタンにあった書店「バーンズ・アンド・ノーブル」を買収し、数十年後、全米に広がる書店チェーンに発展させた。ただ、インターネットの登場に伴い台頭したアマゾンが、書籍市場をほぼ独占し、失速。B&Nは、アマゾンのキンドルに対抗して発売した電子書籍リーダー「ヌック」を売り出したものの、10億ドル以上の損失を出した。
2002年、最高経営責任者を退いたものの、会長に留まった。一方で、経営危機に陥ったB&Nは、アマゾンに対する「防波堤」のような存在として見直され、ヘッジファンドに19年に買収された。同氏は、芸術や教育などの慈善活動にも注力。図書館や教会の建設にも寄付を続けた。政治への関心も高く、ニューヨーク市長選や大統領選で、特定の候補を支援した。
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