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ニュージャージー州フォートリーで7月下旬、精神疾患を抱えた韓国系米国人女性が緊急事態に陥り、911通報を受け自宅に「突入」してきた地元警察官に発砲され、殺害される事件があった。
人口の42%以上が韓国や中国、日本などのアジア系アメリカ人で構成される多民族自治体フォートリーで起きた惨劇に対し、住民の安心感が崩壊し、地元警察への信頼が著しく損なわれる事態となっている。

24日付ニューヨークタイムズによれば、殺害されたのは、ビクトリア・G・リーさん(25)。兄が7月28日朝、治療のために病院に連れて行く前にリーさんがメンタル面で危機的な状況を迎え、「折りたたみ式ナイフを持っている」と911に通報した。それから1時間も経たないうちに、リーさんは殺害された。警官が到着した際、リーさんはアパートへの入室を拒み、警察官の1人を刺すと脅した。公開された映像によれば、施錠された玄関ドアを突き破ったトニー・ピケンズ・ジュニア警官が「ナイフを捨てろ」と叫ぶと、リーさんは前進したため、警官は発砲した。
フォートリー警察の警官による発砲は極めてまれで、2013年以降、警官に射殺されたのはリーさんが2人目。リーさんの父親は「たとえ過失であったとしても、それは意図的な殺人とほとんど変わらず、取り返しがつかない」として、ピケンズ警官の刑事訴追を望んでいる。
◆ 編集部のつぶやき「やっぱり、存在感が」
多人種が交わり合って暮らしているニューヨークであっても、アジア系は、黒人やスパニッシュ系と比べて存在感が薄い、と常々感じている。声を上げる(スピークアウト)ことが少ないからか、連帯するのが苦手だからか。マイノリティーなのにそうと認めてもらえない中途半端さがある。人権問題についても「蚊帳の外」だ(AK)。
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