ニューヨークの観光用ヘリコプターが10日午後3時17分ごろ、ハドソン川に墜落し、スペイン人家族5人と操縦士(36)が死亡した。国家運輸安全委員会(NTSB)が原因解明に向けて調査を開始する。WABCが11日、伝えた。

このヘリはニューヨークヘリコプターが運行。機種は「Bell 206」とみられ、使用開始後21年が経過しているという。事故の模様を捉えた映像では、機体が墜落した後、主ローターとテールローターが別々に落下。空中分解した可能性がある。
アパートの窓から事故を目撃したというダニ・ホービアックさんは「銃声のような音が5、6回聞こえた。ヘリがいくつにも分かれ、川に落ちていった」と話す。「異常音がしたので空を見上げると、水面から15フィートほどのところでヘリの後部が折れ、胴体が墜落。主ローターは空中で回転していた」とする目撃談もある。
墜落地点がニュージャージー州側であったことから当初、ジャージーシティー警察が調査を実施した。胴体部分を引き上げた他、救命具、椅子や搭乗者の持ち物などを回収している。今後はNTSBがなぜ、ローターが外れたかなどを詳しく調べる。「壊滅的な機械の不具合。どんなパイロットも墜落を防げない」と指摘する専門家もいる。
搭乗客はバルセロナから来訪していた独シーメンスの幹部アグスティン・エスコバルさんと妻、3人の子どもたち。11日が8歳になる子どもの誕生日で、観光は妻の40歳の誕生日の祝いも兼ねていた。
ニューヨーク市内で起きたヘリコプター事故による死者は1977年以降、少なくとも38人。2009年には観光用ヘリと航空機がハドソン川上空で衝突し9人が亡くなっている。ジャージーシティーのスティーブン・M・フロップ市長は「安全性だけでなくヘリの騒音も問題。これを機会に、ニューヨーク市内のヘリコプター運行について議論すべきだ」としている。
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