2025年6月28日 COLUMN 編集後記

6月28日【気になったニュース】酷暑の夏は、日本酒(冷酒)。 酒は、百薬の長だし。

そういえば、昨年9月のNYでの日米観光イベントでも、日本酒は人気でしたね。乾杯も確かスパークリング日本酒。。。

皆さん、一週間お疲れさまでした。それにしても、今週は暑かったですね。今週火曜日には、セントラルパーク(NYCの正式な天候観測場所)で、2012年7月18日以来の99℉(37.2℃)を観測しました。(ちなみに、NYCの過去最高は、1936年7月9日の106℉(41.1℃)だそうです)。

金曜日に、隔月発行している紙面版「夏の特別号」が出ました。今回は、「夏を乗り切るコツ」、「今気になる日本酒トピック」、「ブロードウェイで活躍する日本人」ということで、要約すると「熱帯夜は、日本酒を片手に、ゆっくりブロードウェイの舞台をふりかえりながら、(気持ちよく)夏を乗り切ろう」ということかと思い、特に気になったアメリカでの日本酒状況について、ちょっと調べてみました。

まず、アメリカは、日本酒の輸出において、過去10年間、数量ベースで一貫してトップ、輸出の約4分の1を占めています。(金額ベースでは、ここ数年中国が一番ですが、昨年度は114億円でほぼ並びました。)トレンドとしては、COVID-19パンデミック中の“飲みすぎ”および2023年度社会復帰過程での過剰在庫や港湾ストライキなどの流通混乱もありましたが、基本的に堅調に伸びています(過去10年年間+6%)。24年度は、+26%と大幅回復となり、今年度もしくは来年度あたりには、過去最高を記録した22年度を上回るものと思われます。最近、こちらのリカーショップでも、日本酒をみることが、確かに増えましたよね。

ただ、これでもまだアメリカにおける日本酒のアルコール市場に占めるシェアは、全体の0.2%と言われており、日本食レストランの市場シェアが約2%ということを考えてもまだまだ成長余地は大きいですし、特に、ニューヨークなどの日本食レストランが多い大都市が、まだまだ成長を牽引するものと思われます。(ニューヨークの日本食レストラン(なんちゃっても含む…)のレストラン市場シェアは約7%)

そのなかで、「Brooklyn Kura」のように、アメリカで日本酒がうまれてきているのも注目ですね。日本食(寿司)の拡がりに、カリフォルニア・ロールがあったように(最近ではさらに進化して、日本でもお馴染みのスパイシー味のチートスをふりかけた“Cheetos Flamin’ Hot California Roll”なるものまででてきていますしね)、やはり現地化したものがうまれてくると、単なるブームがトレンドとなり、文化になって、根付いていきますよね。「獺祭」がアメリカで生産する日本酒「獺祭BLUE」には、「青は、藍より出でて、藍より青し」がテーマで、「師を超える弟子の成長」を期待しての名前だそうですし。

一方で、このような日本酒人気のなか、日本での日本酒の生産量の減少は、もったいないですね。日本酒が人気と言っても、現在輸出されているのは数量ベースで5%程度にとどまりますし、フランスのワイン輸出が生産量の3分の1近くを輸出していることを考えると、現在の日本の米不足を考えても、積極的に生産量を増やせばいいのではないでしょうか。(せっかく世界に需要があるのだから。。。)

熱波も去り、金曜日あたりから、過ごしやすくなりましたね。ということで、日本酒は、酷暑日にとっておいて、やっぱり外で運動ですかね。ただし、くれぐれも夏バテにはご注意ください。では引き続きよい週末を。

代表 武田 秀俊

今週の1枚

そういえば、昨年9月のNYでの日米観光イベントでも、日本酒は人気でしたね。
乾杯も確かスパークリング日本酒。。。
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