2025年8月2日 COLUMN 編集後記

8月2日【気になったニュース】獺祭・桜井博志氏にみる“失敗できる人、できない人”

夏休みシーズン。“America’s pastime”で、のんびり過ごすのがいいですね。Yankee StadiumからSubway見ると、NYにいるという実感がわきますよね。どこに見えるかわかりますか?

皆さん、一週間お疲れさまでした。8月に入り、少し暑さが落ち着いてきましたね。今週はYankeesを見に行きましたが、湿度が高かったにも関わらず、外で気持ちよく試合観戦できました。終盤からえらい盛り上がり、それはそれで、熱くなりましたが。

NYでは、一番暑い月は7月で、7月20日前後が暑さのピークになります。もちろん、8月の月間気象予報を見ていても、90℉(32.2℃)を超える日が数日みられますが(まだ夏休み中ですしね。。。)、既に暑さのピークは過ぎたと思うだけでも、少しスッキリしますね。このあたり、最近夏休みが始まり、8月中旬にかけて暑さのピークを迎える日本とは、対照的な季節感になりますね。

そんな暑さには、冷酒ということで、獺祭の櫻井会長とBenihanaの青木恵子さんの対談(とその後のテイスティング)にいってきました。印象に残ったのは、“挑戦しつづけられる(=失敗できる)環境づくり”です。非上場のオーナー経営者ということもありますが、挑戦し、失敗しても、事業をきちんと続けられていることが素晴らしいと思います。(従業員の季節性を安定させるための)ビール事業の失敗により大きな年間売上高を超える負債を抱えたわけですが、にも関わらず資金繰りをまわせた(=ローンができた、既にできていた)ことだと思います。

今回、NYに建設した「DASSAI BLUE SAKE BREWERY」も、これまでの獺祭の歩みと同じで様々な困難があり、2017年当初の2年間30億円の計画から、最終的には2023年9月グランドオープン、総工費80億円という規模になりました。会社の年間売り上げが160億円あまりですので、まさに社運を賭けた挑戦をされているのだと思います。またNYでの醸造所建設が終わったら、今度は宇宙での酒造りに挑戦とのことで、常に挑戦されていることが素晴らしですね。

櫻井会長にも直接うかがいましたが、“宇宙で、どのように発酵が起こるかも分からない”とおっしゃっていたので、宇宙での酒造りは、事業というよりも、まだその前段階のR&Dの“R(研究)”の段階だと思いますが、誰もしない(分からない)ところに、常に飛び込めること(=リソース確保)が、素晴らしいですね。実際、大学卒業後に、“ウソをついて”酒造会社で修業されたり、お父さんから獺祭をクビになったのちに、石材卸業の会社を起業されたりと、そもそも人と違ったこと、新しいことをするのが好きな方だと思いますし、“挑戦の最前線にたって、苦労を楽しんでおられる”のだと思います。

一方で、今回の対談でも“奥様との出会い”話が出ていましたが、奥様とは、大学からのおつきあいで、今でも出張も一緒なので、“ハニートラップ”にもかからないというコメントもありました。昨年金婚式を迎えられましたが、ずっと二人三脚で事業を育ててこられたのは素晴らしいですね。“失敗し続けられる”=“奥様が理解してくれる”ということですからね。奥様含めた家族(息子さんは、現社長。)の理解もすばらしかったのだと思います。奥様ともお話しする機会がありましたが、「(ずっと旦那さんの)手綱は緩めっぱなし。」、「夕食に、みんなで、獺祭を飲みながら、会話をするのが楽しい。」と笑顔で話される様子が印象的でした。

ピークアウトしたとはいえ、まだまだ暑い日が続きますので、くれぐれもお体にお気をつけて、お過ごしください。そして、夜はゆっくりと日本酒でも。「酒は百薬の長」ですしね。では良い週末をお過ごしください。

代表 武田 秀俊

今週の1枚

夏休みシーズン。“America’s pastime”で、のんびり過ごすのがいいですね。Yankee StadiumからSubway見ると、NYにいるという実感がわきますよね。どこに見えるかわかりますか?
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