シャワーの後、排水口に溜まる髪が最近増えたと感じるあなた。それはソーダやお酒の飲み過ぎが原因かもしれない。
ポルトガルの研究チームが8月、炭酸飲料やアルコールの摂取が薄毛や抜け毛に関与する可能性があるとの研究報告をニュートリション・アンド・ヘルス(Nutrition and Health)誌に掲載。フード&ワインが1日、伝えた。

研究者らは、世界中で約33億人が何らかの抜け毛を経験している可能性があると指摘。ただしこの数字は「他の脱毛症や一時的な抜け毛を考慮していないため、むしろ過小評価されている可能性がある」としている。
髪の健康は遺伝や加齢だけでなく、日々の食生活にも大きく影響を受ける。6万1000人以上(主に女性)を対象にした17件の研究分析で、ビタミンD、鉄分、タンパク質は髪に不可欠だが、炭酸やアルコールは抜け毛の増加と関連していることが判明した。また、週に3.5リットル以上(約10缶)の炭酸飲料を摂取する若い男性は抜け毛を報告する可能性が高いことも分かった。研究チームは「炭酸飲料が過剰な皮脂分泌を促し、頭皮環境を悪化させ、脱毛の原因となる」と見ている。
アルコール摂取の習慣も、抜け毛や若白髪との関連が示された一方、適度な飲酒者は、アルコールを一度も摂取したことのない人々と比べて、円形脱毛症を発症するリスクが低いことも明らかになった。
ビタミンAを多く摂取する人は脱毛症の悪化と関連し、逆にビタミンDや鉄分は抜け毛や発毛改善に効果が見られた。タンパク質不足も、薄毛や白髪を引き起こすと指摘。大豆やブロッコリー、ケールなどのアブラナ科の野菜を積極的に摂取していると、抗炎症作用により抜け毛が抑制される可能性が高いという。
研究チームは、食事と栄養摂取が髪の健康に「重要な役割」を果たすと結論。髪を可能な限り長く太く艶やかに保つには、糖分を含む飲料を減らし、主要な栄養素をバランス良く摂取することが最善策だ。
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