印象派を代表するフランスの画家、クロード・モネ(1840〜1926年)がベニスを描いた絵画を中心に、書籍・関連資料100点以上を集めた「モネとベニス」展が、ブルックリン美術館で10月11日から始まった。ニューヨークで開催されるモネの大規模展覧会は25年ぶり。バンク・オブ・アメリカが後援。

同展では、1920年にブルックリン美術館のコレクションとなった「ドゥカーレ宮殿」をはじめ、画家が生涯を通じて追い求めた水と反射の魅力を描いた19点の作品、ノルマンディー、ロンドン、ジヴェルニーの自宅で制作した絵画、パリのマルモッタン・モネ美術館、個人コレクション、サンフランシスコ美術館収蔵の睡蓮のキャンバス3点を展示。
併せて、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ジョン・シンガー・サージェント、J. M. W. ターナー、ジェームズ・マクニール・ウィスラーなど、モネの先人および同時代の芸術家たちによるベニスをテーマにした代表的な作品も紹介。ベニスのガイドブック(当時)や、妻アリスが娘に宛てた絵葉書(旅行中に滞在した場所を記したものを含む)や写真、書簡も公開する。

さらに、美術館5階の円形ホールでは、ブルックリン美術館のレジデント作曲家ナイルズ・ルーサーが、モネのベニスに着想を得て創作したオリジナル交響曲を、ブルックリンを拠点とするデザイン・テックスタジオ、ポーションが制作した没入型インスタレーションとともに流し、視覚と聴覚でベニス巡りの旅へと誘う。
モネは1908年、キャリアの転機において旅が活力を与えると願ったアリスに促され、ベニスを訪れた。当初、「美しすぎて描けない。こんなに美しいものを描くには年を取りすぎている」とためらった画家だったが、まもなくベニスの輝く光と建築の壮麗さに魅了され、ラグーンの街を、色と光と空気が織りなす儚くも美しい絵画群に昇華させた。モネはベニスで2か月を過ごし、油彩画37点を制作。うち29点は1912年、パリのベルヌ・ジュヌ画廊で初公開され、大きな称賛を得た。

2026年2月1日まで。ブルックリン美術館での会期終了後、3月にはサンフランシスコ美術館へ巡回する予定。
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