2025年12月14日 NEWS DAILY CONTENTS

アメリカで “本物の懐石” を味わう、NYタイムズも認めた和食店「Yamada」とは?

2025年も終わりに近づいてきた。今年一年頑張った自分へのご褒美にとびっきりの和食はどうだろう?ニューヨークタイムズの「ニューヨークで2025年にオープンしたベストレストラン」「2025年全米ベストレストラン・デザート」に選ばれた、懐石おまかせレストランのYamada(16 Elizabeth St.)を、10日付のシークレットNYCが取り上げた。

辛口の批評で知られるニューヨークタイムズのレストラン評でも4つ星を獲得(photo: Yamadaの公式インスタグラム@yamadanycからスクリーンショット=2025年12月3日)

シェフの山田功さんがチャイナタウンのど真ん中にこの店をオープンしたのは今年の4月2日。瞬く間に評判が広がり、11月にはミシュランの1つ星を獲得した。山田さんは京都吉兆などで修行した本格派。一斉を風靡したトライベッカの日本料理店ブラッシュストロークで、セレブシェフの故デビッド・ブーレイさんと共に懐石料理をニューヨーカーに紹介したことでも知られる。

Yamadaのコースは季節の食材を活かした10品。八寸から椀もの、お造り、焼き物、煮物へ、そしてご飯と香の物。色や食感のバランスも見事。プレゼンテーションにも目を見張る。一種の芸術作品だ。

最後はちょっとした茶会がある。目の前で山田さんが濃茶を点てるのだ。添えられるのはニューヨークタイムズのレストラン批評家が「ミニマリズムの真髄」と絶賛した和菓子。紫陽花を連想させる逸品は、煮詰めた砂糖の弾ける音が雨のよう。味覚、視覚だけでなく聴覚も喜ばせる。

懐石はもともと茶会で出された料理。席亭の山田さんが客をもてなすという趣向だ。店のインテリアも茶室を思い起こさせるミニマリズム。16世紀の日本で始まった懐石を、Yamadaはニューヨークで昇華させている。外の雑踏とは全くの別世界。その中に身を置けば、来年への希望とやる気が湧いてくるに違いない。おまかせコースは1人295ドル、要予約。

                       
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