スーパーのセルフレジで会計を済ませることに慣れている消費者は少なくない。コロナ禍以降、一気に増えたように感じるこの支払い方法、店員とのやり取りを避けられる手軽さが魅力だが、その一方で「自分の顔がカメラに映し出されること」に抵抗を感じる人もいる。
こうした中、大手スーパーマーケットのウェグマンズ(Wegmans)が店舗で顔認識技術を使用していたことが明らかになり、利用者の間で賛否両論となっている。経済専門メディアのストリート(The Street)が伝えた 。

「安全確保のため」と説明
ウェグマンズはブルックリンとマンハッタンの店舗に、顔認識技術を使用している旨の掲示を設置。「顧客と従業員の安全とセキュリティーを守るため」と説明している。
同社は声明で、「この技術は店舗の安全確保のみを目的として使用している。過去に不正行為でフラグが付いた人物を特定するために顔認識データを利用するものであり、網膜スキャンや音声データなど他の生体情報は収集していない」と強調。また、画像や映像は安全目的に必要な期間のみ保存され、その後廃棄するとしている。
消費者の反応は賛否あり
この方針に対し、SNSなどでたちまち反発の声が上がった。「この種の技術は好きではないが、(店側が)使う理由は理解できる」といった声もある一方、プライバシー侵害を懸念する意見も多い。
電子プライバシー情報センター(EPIC)の弁護士ジェラミー・スコット氏はCNNに対し、「多くの顔認識技術は私たちが知らないうちに使われている。生体情報の扱いについての法規制が追いついていない」と指摘する。米自由人権協会(ACLU)の政策アナリスト、ジェイ・スタンリー氏もフォーブス誌に対し、「この技術によって誤認逮捕が起きた事例もある。まだ十分に成熟しているとはいえない」と懸念を示した。
小売業界で拡大する顔認識
ウェグマンズだけが顔認識技術を導入しているわけではない。CNNによると、ウォルマートやクローガー、ホームデポなどもプライバシーポリシーで顔認識技術の使用に言及。背景には、万引き被害の増加がある。全米小売業協会(NRF)によれば、2024年の万引き発生件数は前年比で平均18%増加した。小売業界にとって損失防止は重要課題となっている。
顔認識技術を提供する企業、フェイスファースト(FaceFirst)のCEOは、需要が「爆発的に増えている」と述べており、北米の大手小売業者の約25%が同社の技術を利用しているという。
プライバシーとのバランスは?
防犯強化の目的がある一方で、消費者のプライバシーとのバランスをどう取るかは依然として課題だ。顔認識技術の利用は今後さらに広がる可能性が高く、消費者がそれを好むかどうかにかかわらず、小売現場の風景は変わりつつある。
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