日本の漫画を、ブロードウェイのトップクリエイターたちがミュージカルにしたら・・・。安野モヨコの「鼻下長紳士回顧録」を原作とする新作ミュージカル「MEMOIRS OF AMOROUS GENTLEMEN」に、トニー賞受賞者をはじめ、ブロードウェイの第一線を走る才能が集結。日本漫画×ブロードウェイから、いったい何が生まれるのか。今回は、その“仕掛け人”たちに注目する。

安野モヨコの「鼻下長紳士回顧録」を原作としたミュージカル「MEMOIRS OF AMOROUS GENTLEMEN」の公演キービジュアル

まず、プロジェクトのきっかけを作ったのが、演出・振付を手がけるロブ・アシュフォード(Rob Ashford)。トニー賞、オリヴィエ賞、エミー賞受賞者で、2020年に「鼻下長紳士回顧録」と出合い、「ブロードウェイミュージカルにできる」と確信したことから、約6年にわたる挑戦が始まった。

演出・振付を担当するロブ・アシュフォード

音楽・作詞は、「春のめざめ」でトニー賞とグラミー賞を受賞したダンカン・シーク(Duncan Sheik)。「アメリカン・サイコ」などでも知られ、独自の音楽性で数々のミュージカルを手がけてきた。

作詞・作曲を担当するダンカン・シーク

さらに舞台美術にはトニー賞3度受賞のスコット・パスク(Scott Pask)、衣装デザインには同賞8度受賞のキャサリン・ズーバー(Catherine Zuber)、照明デザインにブライアン・トバー(Brian Tovar)、音響デザインにトニー賞受賞者のコーディ・スペンサー(Cody Spencer)、ヘア&ウィッグデザインにトム・ワトソン(Tom Watson)。各分野でブロードウェイを支えてきたクリエイターが顔をそろえる。

舞台美術を担当するスコット・パスク

そして、彼らが作り上げる世界の中心に立つのが、主人公コレット役のソフィア・アン・カルーソ(Sophia Anne Caruso)。ブロードウェイ「ビートルジュース」でリディア・ディーツ役を演じたほか、デヴィッド・ボウイの「ラザロ」、Netflix実写版「ONE PIECE」シーズン2など、舞台・映像の双方で活躍している。

主演を務めるソフィア・アン・カルーソ(photo: Andrew Arthur)

舞台は20世紀のパリ。娼館「ナイト・エッグ」で働くコレットは、風変わりな客たちの幻想や告白、秘めた悲しみを記録しながら、執筆を通じて自らの力を発見し、「対象」から「観察者」へと変貌していく。しかし自身も、幼なじみの恋人レオンへの消えることのない破壊的な執着を抱え、彼による有害な支配の中で、献身と自滅の境界線が曖昧になっていく。

日本で生まれた漫画の世界を、ブロードウェイのトップクリエイターたちはどう読み解き、舞台に立ち上げるのか。安野モヨコの世界観とニューヨークのエンタメ最前線、その“化学反応”にも注目したい。

プレビュー公演は9月25日から、正式開幕は10月15日。2027年1月3日まで「The Night Egg at the Culture Club」で上演される。

MEMOIRS OF AMOROUS GENTLEMEN

期間
10月15日(木)〜2027年1月3日(日)
※プレビューは9月25日(金)から
場所
The Night Egg
(530 W. 27th St.)
チケット
8月14日時点で価格は未発表
公式Webサイト
https://www.memoirsmusical.com/