読んでみたいけれど、一人では途中で挫折してしまいそう。そんな古典に、教授や仲間と取り組む授業がハーバード大学で人気を集めている。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、1年生向けの人文系授業「ヒューマニティーズ10」は、今秋の応募者が前年より40%増え、定員90人に180人が志願した。

本を読み、議論を通じて理解を深める授業が人気を集めている。写真はイメージ(photo: Unsplash / Sarah Noltner)

毎週1冊、決して楽ではない授業

毎週、分厚い本を1冊読み、定期的にレポートを書く。それでも学生たちは、一人では手に取らない作品を読むきっかけや、集中して本に向き合う時間を求めている。大学の公式案内によると、秋学期にはホメロスやプラトン、ダンテ、シェイクスピア、カフカなどの作品を扱う予定だ。約2500年にわたる文学や思想に触れる。

自分で読み、仲間と考えたい

人気の背景には、一人では手に取らない古典を読み切りたい、集中力を取り戻したいという学生たちの思いがある。AIに要約させるのではなく、自分で読み、教授や仲間と語り合う経験を求めている。

授業では毎週75分の講義と75分の討論に加え、週1時間の文章指導を受ける。デジタル機器は使えず、出席も毎回確認される。こうした環境が、読書にじっくり向き合いたい学生を引きつけている。

仲間の存在も支えだ。卒業生は、準備不足で議論に参加し、仲間をがっかりさせたくなかったと振り返る。読んだ内容を持ち寄ることが、互いの学びにつながっている。