
「パパ、お金が足りないよ。1万ドル送ってくれない!」。アリス・イェーガーさん(24)はノースイースタン大学4年だった2022年、リッチな友達の不愉快な行動を真似た21秒の動画をTikTokに投稿、これがバイラルに。味をしめたイェーガーさんはSNSアカウント「The European Kid」で「ルイ」というハンドルネームを使い、ウルトラリッチなヨーロッパの大富豪の御曹司のニューヨークでの生活を演じて投稿している。ニューヨーク・タイムズが6日、伝えた。
例えば市内の高級イタリアンチーズ店。パルメザンチーズのホール(塊)を丸ごとカウンターに持っていく。「ちょっと何してるの?」と店主。御曹司は「買うんだよ。2000ドルくらいだろう、買えないとでも思ってるの?」。別の顧客は目を丸くする、といった具合。別の動画では御曹司が、高級衣料品店で蓋のないコーヒーカップを手に立ち、こぼしてしまうのではないかと心配する店員と口論に。「何様のつもり? ボクがどんな客か知って言ってるの?君の店ごと買えるんだぜ」
こうした動画の投稿にはフォロワーが数百万人。TikTokやインスタグラムの閲覧数は数十億に上る。今では高級ブランドがスポンサーになり、投稿毎に1万5000〜3万ドルの収入があるという。「本末転倒だとは分かっている」とイェーガーさん。マンハッタンのアパートビルの屋上のラウンジでリラックスしながら話す。
ベルギー育ちで、父親はアメリカ人。母親はギリシャ人。中流階級の余裕のある家庭で、大企業のCEOや中東の王族の子どもたちが通っていたという学費4万5000ドルのインターナショナルスクールで学んだ。ノースイースタン大学ではビジネスを専攻。演劇とインターネットに興味があった。ボストンの高級ホテルで暮らす学友と一夏を共に過ごしたのが人生を変えたという。最初の投稿は「友達をばかにしただけなんだけどね。一夜にしてインターネットミームになった」。インターナショナルスクールの学友の行動も参考に、フランス語のアクセントを操って、御曹司のユーモラスな動画を次々に投稿。生活ぶりは派手だが、小規模ビジネスと地元のインフルエンサーをつなげる「ストーリータイム」というビジネスにも力を入れている。
編集部のつぶやき「定番の逆いく発想で3万ドル!」
TikTokの定番というと「貧乏飯」「節約レシピ」。これの逆をいくリッチな友人のおかしな生活ぶりを投稿して、1本で3万ドル稼ぐイケメンくんの話。1個が2000ドルもするパルミジャーノチーズを本気で買おうとするって、何に使うの?使い切れるの?と思うけど、もはやそれは一般ピープルの感覚。(K.T.)
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