ニューヨークでの生活では驚きが「スタンダート」と化している。筆者は27歳、この夏憧れのニューヨークにやって来た新参者だ。日本(神戸)で人生の大半を過ごしたせいか、いちいちビックリするようなことが毎日のように起こるので、文化の違いやカオスな出来事を中心にポップにつづっていくことにした。
〜 「I am sober なんだ」〜
ニューヨークに来てから、よくお酒を辞めた人に出会う「I am sober なんだ」。Sober(ソーバー)とはシラフ、お酒を飲んでいない状態のことを表す言葉で、特に1月は、アメリカでは「Dry January」と言って、パーティ続きの年末年始から肝臓を休めようという推奨期間でもあるので、いつもかなりの量のビールを飲む友人も「I am sober なんだ、なかなか良いよ」と言ってきた。

彼いわく、この月が終わってもなるべくsoberを続けようかと思っているらしく、ワケを聞くと「交流の場に行くと、お酒を人と関わるための材料にしていることに気づいた」とのこと。「知らない顔が集まるイベントの前は、家で小さなグラスにショットしてから行くし、友人と盛り上がる時も手にはビールを持っている。この挑戦は、自分の居心地の良い場所を抜け出すためなんだ」
彼のほかにもお酒を辞めた友人はニューヨークにはたくさんいるが、日本にいる友人を思い浮かべた時、筆者の知る限りでは、「飲まない」にではなく何らかの理由で「飲めない」人々ばかり。健康に気を遣っている人も、飲むためにジムに行き、飲み会の前には2日酔いしないためにコンビニに立ち寄り、ウコンの力やヘパリーゼ、酒豪伝説を買う。確かに、日本人はお酒が好きだよなぁ〜。

と、この疑問を調べていると、なんと今年のトレンド予測(※)にまさかの「sober」という言葉を見つけ、少々驚きながら説明を読むと「しらふな自分に立ち返る、マインドフルな第3の選択肢」と書いていた。なんということ!
とはいえ、今度日本に帰った時、友人がみんな「わたし、sober なの」とか言ってきたら、それはそれで寂しかったりもするので、このトレンドは自分の胸にしまっておこうと思う。※NEW STANDARD TANK TANKが公開した2025年トレンド予測レポート「2025年注目のMZ世代文脈キーワード」より
著者のプロフィール

ナガタミユ(Miyu Nagata)エディター/ダンサー
兵庫県出身の27歳。幼少期に観た「コーラスライン」をきっかけに舞台芸術の世界にどっぷりハマって以来、20年以上踊り続けている。また、日本の出版社で編集者として活躍したのち「書いて、踊る編集者」としてさらなる飛躍を遂げるため、2024年8月から拠点をニューヨークに移す。
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