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ニューヨーク市警察庁(NYPD)の調査によると、9月30日時点でのニューヨーク市の殺人事件発生率は昨年同時期より18%低く、このままの傾向が続けば2012年度は戦後最低を記録することになりそうだ。昨年は389件だったのに対し、ことしは319件に留まっている。
NYPDのレイ・ケリー長官は、ことしの殺人事件発生件数は50年前のケネディー政権以来最少、と言及。また同氏は、2日にサンディエゴで開催された世界の警察長が集うコンベンションで「オペレーション・クルー・カット」という新しい運動を紹介した。これは、地域の不良やギャング集団を検挙する部隊を現行の150人から300人に増員し、組織レベルではなく小さな犯罪から厳しく取り締まるというもの。市で発生する発砲事件の30%が組織関連のため、同部隊を強化することで殺人や銃関連件数の抑制を目指す。
警察や犯罪学者は、殺人事件発生率の低下は、犯罪率の高い地域の警備強化や病院のトラウマ治療の質の向上など、いくつか要因があると考えている。オハイオ州立大学で歴史と社会学を教えるランドルフ・ロス教授は、オバマ大統領が当選した2008年以来、多くの国民が愛国心を強め、尊重し合う姿勢を身に付けたため、犯罪率が低下したと分析する。
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