2013年5月25日 NEWS

化粧品でがんリスク増加 10代の利用は慎重に

 健康促進と環境保護に関する全米の非政府組織で結成された連携団体「化粧品の安全性キャンペーン(Campaign for SafeCosmetics)」はこのほど、10代の少女を対象とした化粧品利用に関する調査結果を発表した。

 これによると、10代の少女らは香り付きのボディーローションやリップグロスなどの化粧品を1日に平均17種類も利用しており、結果として計200種以上の化学成分にさらされていることが分かった。

 化粧品の成分として広く使われている化学物質の中には、成長期の身体発達に有害な影響を与えるホルモンかく乱物質が含まれているものも多数あることが、医学研究により明らかとなっている。
 この物質は身体の発達を異常に早め、将来的にがんのリスクを高める恐れがある。また、日常的に化粧品を使っている10代の少女の尿を調べたところ、13種類のホルモンかく乱物質が検出されたとする研究結果もあった。

 同団体の設立者の一人であるステイシー・マルカンさんによれば、最も危険性が高い成分は、人工香料 、パラベン 、トリクロサン の3つで、パラベンはシャンプーなどの保存剤として、トリクロサンは抗菌剤として広く用いられているという。
 同団体では、子どもの化粧品を選ぶ際にはラベルをよく読み、成分表を確認することを勧めている。組織の公式ウェブサイトでは、7万種類以上の化粧品製品を網羅したデータベースを閲覧することもできる。

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