6月15日【気になったニュース】チキンでAmerican Dream達成?

こちらもスタートアップ? こちらで人気のラーメン。ついに“家系”が進出。 こちらでは、“E.A.K.”と言うらしいです。。。 NJのそれなりのハイエンドのモールのなかにありますし。
皆さん、一週間お疲れさまでした。今週もいろんなニュースがありましたね。そのなかでも、今週はやはり『アメリカで最も話題のチキン専門店、「デイブズ・ホットチキン」の成功物語とは?』でしょうか。 たった8年前の2017年に、幼なじみ3人が$900を元手に、ロサンゼルスの駐車場で始めたチキン・レストランが、先週$1B(1,500億円)で買収されました。詳しくは、記事をご覧いただければと思いますが、二つの点で印象的でした。
まずは、やはり“アメリカンドリーム”(“挑戦しないと始まらない”)ですよね。彼らが24歳の時の起業で、“若気の至り”とは言え、なかなか日本で15万円しかない3人で起業しよう、とはならないですよね。一方で、起業家精神が社会的に奨励されており、失敗も学びの一環と捉えられているアメリカでは、起業は日常的に話題にでてきますし(フランチャイズの勧誘のメールなども日常的に来ます)、開業率は2020年時点で9.2%となっています。(日本は5.1%で主要先進国最低)この起業家精神は、従来から”GAFA”や”Magnificent Seven”という言葉に代表されるテックという特定業界やBostonのようなライフサイエンス・クラスターという特定地域によるものではなく、今回のようなレストラン業界(創業は、ロサンゼルス)を含めて、幅広い業界・地域で起こっており、2023年にかけての年間新規開業数は500万件に及びます。これが、世界に誇るダイナミズムをうむとともに、イノベーションの広範な社会浸透に繋がり、世界を牽引し続ける成長の原動力になっているのだと思います。(現存・潜在的を含めて、なんらかの社会的課題・ニーズを解決するために、起業するわけですから。。。)
もう一つは、積極的なプロ経営者の関与とそれを受け入れる社会的環境・考え方(= 餅は、餅屋に任せるほうがよい)だと思います。今回の案件でも、Bill Phelpsというレストラン経営のプロが、創立2年後の2019年にはDave’s Hot Chickenの大株主になるとともに、CEOに就任しています。Phelps氏は、プレッツェルとホットドッグに特化し、アメリカを中心にカナダ、南米に全370店舗ほどを運営するWetzel’s Pretzelsというファーストフードの共同創業者で、2019年までCEOも務めていました。その彼が、当時1店舗しかなかった同社を、フランチャイズ展開することにより、急速な拡大に成功しました。Phelps氏は、従業員中心主義をとることでも有名で、実際に今回の案件でも、19人の従業員がミリオネアとなり、(買収により今後影響を受けるであろう)同社本社スタッフや店舗マネジャーなどにも1年間のボーナスを提供しました。(ゴールデンパラシュートの意味合いも兼ねているのでしょうね。)彼のように、とても早い段階でも店のコンセプトに共感し、積極的に関与する人々(VCを含む)の存在が、アメリカの起業家文化を支えているのだと思います。日本では、よくも悪くも一店舗の段階から、プロ経営者がつくことも、所有権と経営権を譲渡することも起こりづらいですしね。。。
上記2点において、今回のDave’s Hot Chickenは、極めてアメリカらしいニュースだと思いました。やっぱり、一度きりの人生。どうせなら、“やらなくて後悔する”よりも、“自分らしい生き方のために、やって苦労”したいですよね。あとはやっぱり、自分より優れた人をどんどん探し、仲間と一緒にやっていくということですかね。
では引き続きよい週末をお過ごしください。
代表 武田 秀俊
今週の1枚

こちらでは、“E.A.K.”と言うらしいです。。。
NJのそれなりのハイエンドのモールのなかにありますし。
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