海外在住の日本人に「日本に一時帰国したとき何を買う?」というアンケートを実施した結果、好みが分かれるなかでも、「これは持って帰る」といったジャンルがいくつか浮かび上がってきた。アメリカでも日本食は手に入る。でも、高すぎる、そもそも売っていない、そんな理由で「買って帰るべき食材」を厳選して紹介する。

1. だし系:茅乃舎が強すぎる!
だしは、最近はアジアンスーパーなどでも手に入りやすくなったものの、高級系だしはアメリカで手に入りにくいうえ、手に入ったとしても高い。一時帰国のお土産の定番。
・久原本家/茅乃舎だし
「茅乃舎のだし」という声は、アンケートでも編集部でもまず最初に聞こえてくる一時帰国購入アイテムのど定番。特に人気だったのが、野菜だし。日本で買うと野菜だし(8g×24袋入)2,268円 USAオンラインだと28.50ドル($1=145円で計算しても約4,132円)なので約半額で買えることになる。
・久世福商店/万能だし
茅乃舎の次に出てきたのが、久世福商店のだし。鰹節、煮干し、昆布、椎茸だしを絶妙にブレンドしたパックタイプ。みそ汁、煮物、炊き込みご飯、どれもプロの味に近づく「和食のチートアイテム」。

2. ご飯のお供:白ごはんが主役になる
炊きたてご飯にちょっと乗せるだけで、食卓が一気に“日本”になる。ふりかけや佃煮はアメリカでも買えるが、味もラインナップもやっぱり本場とは違う。白米と相性抜群の“ごはんの友”は、毎回持ち帰る人が後を絶たない。

・紀ノ国屋/味ごまひじき
ひじきと胡麻の香ばしさ、しその風味が絶妙にマッチ。おにぎりに混ぜても最高の一品。
・久世福商店/大人のしゃけめんたい
明太子の辛さと、さっぱりとした鮭の風味。リピート確実。
・井上商店/梅ひじき
南高梅のような薄味で柔らかい梅が入っているので上品な味わい。おにぎりの具やパスタや納豆の薬味としてもおすすめ。子どもから大人まで人気が高い。
3. 調味料系:「この銘柄」が恋しい!
しょうゆも塩もわさびも、アメリカで手に入る。でも「これじゃないんだよな…」と思ってしまうのが、日本人のこだわり調味料。日本から持ち帰るのが一番確実で、満足度も高い。

・伊豆の山本食品/追い茎本わさび
チューブでは物足りないという人に刺さる、茎入りの本格派。ツンとくる辛さが段違い。ニューヨークでは手に入りにくい。
・はぎの食品/だし塩
編集部内でもリピーター多数。特に「真鯛のだし塩」と「あおさ万能調味塩」の2つは人気。真鯛のだし塩は、炊きたてのごはんにかけるだけで上品な「鯛めし風」に早変わり。あおさ塩は、卵焼き、フライドポテトまでなんでも格上げしてくれる魔法の粉。
・マルヱ醤油/しょうゆ
九州特有の甘口醤油。刺身や煮物に使うと、ふだんの料理が一気に“ご当地の味”に変わる。
・ろく助本舗/塩
釜炊き製法による職人手作りの塩。素材の味を引き出す繊細な塩味で、肉・魚・野菜、なんにでも合う。塩好きがリピートする“指名買い”の逸品。
・つけもと/塩麹
最近ニューヨークでも日本酒ブームとともに麹の認知度も広まりつつあるが、まだまだ手に入りにくい塩麹。麹の力で肉や魚が柔らかくおいしく仕上がる万能調味料。
・AKOMEYA TOKYO/出汁醤油の素
シンプルな素材だけで作られた希少な出汁しょうゆの素。好きなしょうゆを足して自分でカスタマイズできるのも魅力。詰め替えOKなのもエコ志向にはありがたい。
4. お菓子系:甘党も塩党も、日本のお菓子は世界1
今回のアンケートで最もバラエティー豊富な意見が集まったのがお菓子カテゴリー。白い恋人、ヨックモック、萩の月など、空港でさっと買える定番お菓子の人気が高いのはもちろん、ご当地ものやアメリカでも人気の日本限定品まで支持が広がっている。

・オードリー/グレイシア
苺×クリーム×ラングドシャの“映え菓子”。デパ地下の行列常連で、女子ウケ抜群。箱もかわいくてテンションが上がる。
・北陸製菓/ビーバー
サクサクの揚げあられに昆布のうまみが効いた北陸のソウルフード。NBAの八村塁選手も虜になった話題のお菓子で、塩党にはたまらない。
・クラブハリエ/バームクーヘン
しっとり系バームクーヘンの代名詞。アメリカでもバームクーヘンはあるが、ここまで“やわらかジューシー”なのは日本だけ。
・ホリ/じゃがいもコロコロ
素朴な塩味と素材の甘みがクセになる、北海道の人気スナック。万人受けする優秀アイテム。
・山口油屋福太郎/めんべい
明太子の風味が効いたピリ辛せんべい。お酒との相性も抜群で、甘いものが苦手な人や“つまみにもなる系”を探す人に喜ばれる一枚。

・ご当地キットカット、ハイチュウ
わさび味やあまおう味のキットカット、富士山限定のメロン・もも味ハイチュウなど。種類豊富な“日本限定味”は鉄板のお土産。アメリカ人にも大好評で、ばらまき土産にも最適。
5. 抹茶系:NYでブームだが “本物” は日本に
抹茶は今、ニューヨークで確実にブームになっている。「Matchaful」や「Cha Cha Matcha」のような抹茶カフェも増えてきたが、クオリティと価格のバランスを考えると、やはり日本で買って来るのが正解だ。ドリンクだけでなく、お菓子や調味料、そして食事系までカバーする抹茶アイテムはギフトにも大活躍。
・京都きよ泉/宇治抹茶
アメリカでは甘みが添加されたスイートな抹茶が多いので、本物の抹茶は貴重だ。厳選した宇治産のてん茶(抹茶の原料茶)をゆっくり丹念に石臼で挽いた一品。
・祇園辻利/抹茶オレ
冷水にも溶ける手軽な使い切りのスティックタイプ。お土産にも最適。
・森半/濃い抹茶パウダー
京都宇治の老舗ブランド。濃厚な旨味と香りで、牛乳や水、お湯に混ぜるだけで本物の再現できる。
・マールブランシュ/茶の菓
抹茶のラングドシャにホワイトチョコがサンドされた、京都発の大ヒットスイーツ。上品で香り高く、抹茶フリークも納得の味。
・祇園辻利/抹茶お茶漬け ぱっぱ
抹茶スイーツだけじゃない。食事系抹茶の代表格がこのお茶漬け。香り高く、忙しい朝や夜食にもぴったりな一杯。
◆ こんなにたくさん買ったのに、空港でつい…

一時帰国で大量に買ったのに、羽田空港でつい買ってしまうという罠。「明太子」に、「獺祭」や「日本の翼」などの地酒。「東京ばな奈」のようなド定番お土産、そしてついにはコンビニのおにぎりまで…。すでに保安検査場は突破しているし、重量制限も関係ない。「ここでしか買えない」という限定感が背中を押して、ついついレジへ向かってしまう。飛行機に乗る直前の「日本の味狩り」は、恒例行事だ。
取材・文/藤原ミナ
写真/Kumiko Ito
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