世界で進化するハッピーセット|日本は「大人買い」旋風、アメリカは懐かしコラボが連発

アメリカで8月12日から販売がスタートしたサンリオキャラクターとティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズのコラボハッピーセット
最近日本では、マクドナルドの新作ハッピーセットが販売されるたびに、大人たちがキャラクターコラボを求めてコレクション目的で購入し「転売」が大きな問題になっている。本来は子どもの手に渡るべきおもちゃが、大人の買い占めで売り切れてしまう状況が続いているのだ。ポケモン、ちいかわ、ハローキティ50周年記念コラボなどが、その代表例である。

◆ 80年代の懐かしコラボ、ファン歓喜
アメリカでは、そこまで社会現象と呼べる規模にはなっていないものの、7〜8月にかけて “大人の心を鷲掴み” にするハッピーセットが次々と登場している。最新作は8月12日に販売が始まった、「サンリオ」キャラクターとアメリカ発のコミックを原作とした世界的アニメシリーズ「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」のコラボだ。
このコラボでは、ハローキティやマイメロディ、クロミ、シナモロールなどサンリオの人気キャラクターたちが、タートルズの姿に扮したフィギュア(全12種類)が手に入る。同アニメは1980年代にアメリカで初放送され、ハローキティは1970年代後半に商品展開を開始。双方のファン、そして80年代の懐かしさを求める大人たちを狙ったラインナップといえる。

そして実はこのコラボ、アメリカでの発売前にマレーシアやイタリアでテスト販売され、即完売した話題作。日本のフリマアプリ「メルカリ」を覗くと、1体2980円(しかもソールドアウト)で出品されていたりと、海を越えた日本でも注目度が高い。

12種類という数は「コンプリートしたい」というコレクター心をくすぐる絶妙な設定。筆者も実際に手に入れてみて、あと2回は買いに行こうと思ったほどだ。限定仕様のハッピーセットの箱を開けると、小さなフィギュアが丁寧な包装紙に包まれ、小さな紹介カードが同封されている。近年のトレンドである「開封(Unboxing)体験」を意識した仕掛けも施されている。
◆ 公式の “大人用” ハッピーセットも?
さらに現在アメリカでは、このコラボ以外にも「大人向けハッピーセット」が販売中だ。マクドナルドのオリジナルキャラクター(ロナルド・マクドナルド、グリマス、バーディー、ハンバーグラー)が描かれた限定雑貨(コレクティブル缶)付きで、少し前までは店舗の看板やメニューをミニチュア化したハッピーセットが販売されていた。

「リル・マクドナルド(Lil’ McDonald’s)」(photo: Miho Hirano)
こうして見ると、ハッピーセットは子どもにとっては「お子さまランチ/ご褒美」であり、大人にとっては「童心に帰れる場所」なのかもしれない。日本で現在問題になっている転売や買い占めは本末転倒だが、節度を守れば、ハッピーセットは日本では540円〜、アメリカでは地域差はあるものの平均6ドルで、 “あの頃” に手軽に戻れるツールになり得るのだ。
写真・文/ナガタミユ
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