2025年8月16日 NEWS COLUMN 編集後記

【気になったニュース】 シンガポールの大学にみる国際競争力のつくり方

こどもをいい大学に入れれるには、IQも大事ですが、やはり日々の教育が重要。親は、どこもみんな大変です。

皆さん、一週間おつかれさまでした。今週は、日本がお盆ということで、少しのんびりと過ごされた方も多かったのではないでしょうか?

今週の記事で気になったのは、「天才児ビジネス」でしょうか。シリコンバレーのテック業界のエグゼクティブが結婚相談所へ押しかけ、アイビーリーグ卒業の伴侶を探しているそうで、そのサービス料はなんと$0.5M。現在のAI人材獲得競争激化を考えると、これでも安いのかもしれませんが。いろいろなサービスがありますね。ただ、読んでいて、サービス利用者もアイビーリーグ卒の人が多いはずで、その時にパートナーを探しておけばよかったのに、と思いました。

ますます、優秀人材獲得競争が激しくなる中、世界の大学ランキングの記事も気になりました。今回は、アメリカ以外でのランキングでしたが、それでも日本の大学がトップ10にも入っていない(東大が最高11位、京大が最高で21位)のは、やはり寂しいですね。そんななか、目をひいたのは、シンガポールですね。QS Worldでは、National University of Singapore (NUS)とNanyang Technological University, Singapore (NTU)の2大学がトップ10入りを果たしています。

特に、NUSなどは2014年にQS Worldでアジア1位獲得以降、安定して高い評価を得ています。NUSが、そこまで大きくない予算(東京大学: $0.9B / NUS:$1.5B / Harvard: $6.4B)で、このように高い競争力を誇り続けていることは、日本にとってもおおいに参考になると思います。これは、大学が、シンガポール政府のもと、戦略的に大学を育成してきたからであり、ポイントは3つあるように思います。

まずは、選択と集中です。NUSは医学、生命科学、経営学など国際的な需要の高い分野に重点投資し、NTUは工学とテクノロジーに研究資源を集中しています。

次に、国際化の徹底です。NUSやNTUでは教員の半数以上が外国籍で、学生も2〜3割が留学生です。授業は英語で行われ、世界中から優秀な人材が集まりやすい環境となっています。

最後に、産業界との結びつきです。シンガポール政府自体が、外国企業(特に高度な製造業や研究開発関連企業)の誘致に極めて積極的ですが、NTUは工学系研究を企業と共同で進め、世界トップ企業と連携した研究拠点を数多く設置し、NUSもスタートアップ支援や技術移転を積極的に行い、社会実装に直結する成果を挙げています。

これらは、NINEJPなどを通じて、日本および大学の国際競争力の強化、そこから生まれるイノベーション力の強化を図る日本にとっても極めて参考になるように思いました。

最後に、今週の記事で、『飼い主の指示が聞けない? しつけが難しいけど「憎めない犬」7選』もおもしろかったですね。我々の日常生活において、AIが普通になり、ついついAIとの「会話」に時間を費やしてしまいがちななか、同じ生き物同士でありながら、言語も異なり、言うことも聞いてくれない「人間の最も古い親友」とのゆるやかな時間に、ホッとするのかもしれませんね。週末ぐらいは、時間に追われず、犬の赴くままに、たまにはゆっくりと散歩されるのもいかがですか?

では引き続きよい週末をお過ごしください。

代表 武田 秀俊

【今週の一枚】

こどもをいい大学に入れれるには、IQも大事ですが、やはり日々の教育が重要。
親は、どこもみんな大変です。
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