2025.04.19 COLUMN 編集後記

4月19日【気になったニュース】桜のソフトパワー???

“In this world nothing can be said to be certain, except death and taxes.” 今話題のアメリカの有名大学の一つ。さてどこでしょう。ちなみに、Taxes(or tax-exempt)もCertainでは無くなってきていますが。。。

皆さん、今週も一週間お疲れさまでした。今週は、春休みのところも多かったですし、昨日はGood Fridayということで、3連休の方も多いと思いますので、少しはゆっくりとできたでしょうか? 

今週はだいぶ暖かくなってきましたし、Good FridayEasterの週にもなると、NYも本格的に春ですね。今週は、13日日曜に慶應NYの祥風祭(文化祭/桜祭り)に招待いただいたからか、私のオフィスの10階にある中庭で、桜が咲いているからか、“桜”の話題に触れることが多かったように思います。また、実際に“春に桜をみる”習慣がNY周辺でも浸透してきているようにも思います。

こちらで桜と言えば、ワシントンD.C.にあるポトマック河畔の桜並木で行われる桜祭りが有名ですが、これは当初1912年当時東京市長であった尾崎行雄氏が3,000本の桜を寄贈したことで始まりました。当初は1週間のイベントも、1994年には2週間となりました。昨年2024年は1600万人もが訪れ、パンデミック前の2019年を超え、今年からは4週間のイベントになっています。

また少し北のPhiladelphiaでは、毎年桜祭りが開かれていますし、来年2026年アメリカ独立250年を記念して、250本の桜を植える計画にもなっています。なぜ、独立記念に桜かというと、1926年(150周年)に日本が1,600本の桜を寄贈し、さらに1998年に1,000本の桜を寄贈したからです。(もちろん他にも記念行事はあるでしょうが。。。)この1,000本の桜は、その後毎年100本ずつ植えられ、2007年にすべての植樹を終えています。

NYでも同じで、最も有名なブルックリンの植物園(Brooklyn Botanic Garden)の日本庭園では、40種類以上200本以上の桜があり、来週22日~25日のHanami Nightがあります。他にも、Central ParkやSakura Park, Riverside Parkなどでも桜をおおいに楽しめ、Central Parkは桜開花状況のアップデートもしています。(植物園の花見はとっくに完売していますし、D.C.のように期間を延長すればいいと思うんですけどね。そうすれば、温暖化の昨今、桜の満開時期も気にしなくていいし。。。)

桜(および花見)は、日本人にとって、単なる“木”ではなく、文化の一部とも呼べる地位を築いていると思うのですが、それは①4月という“新生活の象徴”、②満開時期の短さによる“もののあはれ”や③花見(およびそれに付随するイベント)による“共有体験”の提供などの要素によるのではないかと思います。もしかすると、それらの要素が、パンデミックを含めた昨今の大きな社会的環境の変化やSNSなども含めた情報過多のなか、同じ時を仲間と過ごしたいと思う人々の気持ち、特に厳しい冬を終えたNYなどの東北部の人たちに共感されているのではと思いました。

さすがに東京はそのあたりをよく理解しているようで、3月には東京都がNYCとの姉妹都市提携65周年を記念して、桜の種子50粒の寄贈を決めています。(万博の大阪も、万博繋がりでPhiladelphiaにすればいいのに。。。)ちなみに、この桜の種子は、アメリカの“厳しい環境”になれるためにまずは4~5年ほどオレゴン州で大切に育てられてから、NYCに植えられるそうです。

今週末も暖かい気候が続くようですし、皆さんも、NYの桜名所を訪れてはいかがでしょうか?また身の回りの新たな桜を見つけるのもいいですしね。では引き続きよい週末をお過ごしください。

代表 武田 秀俊

今週の1枚

“In this world nothing can be said to be certain, except death and taxes.”
今話題のアメリカの有名大学の一つ。さてどこでしょう。
ちなみに、Taxes(or tax-exempt)もCertainでは無くなってきていますが。。。
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