朝からあくびを連発する、コーヒーを3、4杯飲まないとスッキリしない・・・。寝不足の証拠だ。米睡眠医学会は最近、「睡眠不足が身体を危険にさらし、長期的に健康を損なう恐れがある」との立場を明らかにした。CNNが解説している。

「居眠り運転による事故、勤務中の間違いなど、寝不足は個人だけでなく社会に日々、悪影響を及ぼしている」と警告するのは睡眠医学会のエリック・オルソン会長。同学会によると、少なくとも7、8時間の良質の睡眠が理想で、欠けると、糖尿病、うつ病、心臓疾患、腎臓病、高血圧、肥満、脳卒中につながるとも指摘されている。
アメリカでは人口の3分の1が極度の寝不足だ。慢性化すると、反応時間や認識力に障害があるにもかかわらず、「ない」とのシグナルが脳から送られる。さらに、脳が数秒から10秒程度、睡眠状態に。「マイクロスリープ」と呼ばれる脳の防御反応で、本人には自覚がない。こうした寝不足の「隠れた危険」が事故や間違いにつながる。
睡眠が十分であれば、どんなに退屈な会議でも、まどろむことはない。アルコール類を飲まない昼食後や午後に横になったとき、座って本を読んでいるとき、1時間程度車の助手席に乗っているとき、運転中、数分渋滞しているときなどに眠くなるのは危険信号だ。まぶたが開かない、立っていられない、めまいがする、手がけいれんを起こすなどに発展する恐れもあるから医者に相談を。
睡眠時無呼吸症候群、概日リズム睡眠障害などの疾病も寝不足感を誘発する。就寝前のカフェインやアルコールの摂取、マリファナの使用、運動、室温や騒音、照明といった寝室の環境などのライフスタイルも睡眠に影響する。特に酒を飲むと寝つきは良いものの、体内でアルコールが分解されると覚醒作用で睡眠中に寝覚めを促進するので要注意と医者はアドバイスしている。
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