アメリカのスーパーマーケット大手「トレーダー・ジョーズ」のハロウィン限定ミニ・キャンパス・トート(黒、オレンジ、パープル、マルチカラーの4色)が、全米で“争奪戦”を巻き起こしている。発売開始の8日、各地の店舗には朝から長蛇の列ができ、9日には一部の店舗で完売。入手した客に対し、2.99ドルのバッグを「20ドルで譲ってほしい」と申し出る客まで現れたという。文化情報誌ヴァニティフェア(Vanity Fair)が17日、その人気の背景を探った。

トレーダー・ジョーズは1977年、再利用可能なキャンバストートの発売を開始。2024年2月にミニサイズ版が登場し、4月の春限定パステルシリーズは数時間で完売、ネットオークションでは100ドル超の値が付いた。TikTokでは発売日に店舗へ駆けつけたユーザーが争奪戦を実況。狂気じみた体験の理由を「ただトレンドの一部になりたいだけ」と説明した。ポッドキャスト、ソーシャルカレンシー(Social Currency)のホスト、サミ・タナー・コーエンさんは「身近なものが突然“希少”になる心理を巧みに突いている。誰もが知るブランドでありながら限定性を持たせることで魅力が倍増した」と分析する。キャンバス地のミニトートは「文化的アクセサリー」とコーエンさん。
ブログ、ドラッグストアディーバズ(Drugstore Divas)の共同ブロガー、リサ・ソコロウスキーさんは、トレーダー・ジョーズのトートバッグが日本の“アメリカ人ファッション”の定番になったと指摘する。「特に日本では、アメリカ国内よりも人気が高いと思う」とソコロウスキーさん。ハロウィン限定のミニトートをまとめ買いし、日本の親戚へのお土産にしたという。「日本にはトレーダー・ジョーズがないため、限定版トートを手に入れることはまさに『選ばれた者だけのクラブ』に参加するようなもの。日本では間違いなくより希少価値が高いのです」
約33×28×15センチというサイズは、食料品を入れるにはやや小さいが、「可愛い」「希少」といった感情を刺激するのに十分だ。季節限定商品は翌年も再販されるか未定なため、その不確実さも購買意欲をそそるようだ。
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