アメリカでは感謝祭の翌日、キッチンまわりの排水トラブルが急増する。この日は俗に“ブラウンフライデー”と呼ばれ、配管業者にとって年間で最も忙しい日の一つとなる。USAトゥデイは23日、感謝祭後の家庭で起きやすい配管トラブルと予防策をまとめた。

典型的な感謝祭ディナーでは、七面鳥から出る脂やグリース(油脂)、グレービー、ジャガイモの皮などが多く発生し、通常の食事以上にキッチンシンクに負荷をかけ、詰まりの原因となる。また、排水やディスポーザー(生ごみ処理機)のトラブルが多いのに加え、来客により洗濯、シャワー、トイレ、食洗機の使用が増えることで、家庭内の配管全体に大きな負担がかかる。
Yelp のデータによると、2024年のブラウンフライデー当日は「emergency plumbing(緊急配管工)」の検索件数が全米で前年同期比27%増加。さらに感謝祭当日には、11月を通じて最も多く「24時間対応の配管工」が検索されたという。こうしたトラブルを防ぐために、専門家は次の対策を推奨している。
● 水漏れのチェック
水栓、トイレ、シンク下などに漏れがないか事前に確認する。
● 止水栓の位置を把握
緊急時に速やかに水を止められるよう、各所の止水栓の場所を確認しておく。
● 水まわりの使用を分散
シャワー、食器洗い、洗濯などは時間帯をずらし、排水への負荷を軽減する。
さらに、トイレに流すものはトイレットペーパーに限定し、皿の食べ残しは食洗機に入れる前にごみ箱に捨てること、シンクに排水溝ネットを使用するのも効果的だ。寒冷地域では、水道を少量ずつ流しておき、配管凍結を防ぐ対策も必要になる。
生ごみ処理機に入れてはいけないものとしては、七面鳥(皮や骨)、油脂類、繊維質の食品(セロリ、ブロッコリー、ジャガイモの皮、レタス、タマネギの皮)、生のパスタ・米、コーヒーかす、骨、卵の殻などが挙げられる。一方、液体や柔らかい食品、小さく刻んだ食品、氷(刃のクリーニングや軽い研磨効果がある)などは処理可能とされる。
配管工を呼ぶ前に試せるセルフ対処法としては、①プランジャー(ラバーカップ)による吸引 ②重曹と酢を排水口に投入し15〜20分放置してから熱湯で流す ③油脂が原因と思われる場合は食器用洗剤を流し込み、熱湯を注ぐ、などの方法がある。
なお、感謝祭期間中に配管トラブルが最も発生しやすい全米の都市ランキングでは、1位ソルトレイクシティ(ユタ州)、2位ダラス(テキサス州)、3位ホノルル(ハワイ州)となり、ニューヨークは18位だった。
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