2026年1月24日 NEWS DAILY CONTENTS

日本のネバネバ食材が重宝、欧米で人気の「ポートフォリオ・ダイエット」とは

欧米で近年あらためて注目を集めているのが「ポートフォリオ・ダイエット」。20年以上にわたり研究が重ねられてきた、医学的根拠に基づく食事法だが、その中身とは?

写真はイメージ(photo: Unsplash / Clark Douglas)

ポートフォリオ・ダイエットは、悪玉コレステロール(LDL)を下げ、心臓病や脳卒中のリスクを減らすことを目的とした食事法だ。名前は金融の「分散投資(ポートフォリオ)」が由来で、一つの食品に頼らず、効果が確認された食品を組み合わせる点が特徴である。

積極的に摂ったほうがいい食材

この食事法では、食物繊維、良質な脂肪、植物性たんぱく質を重視する。なかでも重要なのが、「粘性食物繊維」と「植物ステロール」だ。

◆ 粘性食物繊維 

水に溶けて粘りを持つ食物繊維で、腸内でゲル状になり、コレステロールと結びつくことで吸収を抑える働きがある。オートミール、大麦、オクラ、なす、チアシード、わかめや昆布、もずくなどの海藻類にも多く含まれる。

写真はイメージ(photo: Unsplash / Max Griss)

◆ 植物ステロール(フィトステロール)

構造がコレステロールに似ており、腸内で吸収を競合することで、体に取り込まれるコレステロール量を減らす成分だ。ナッツや種子類、菜種油やオリーブオイルなどの植物油、大豆製品、野菜に含まれている。

控えたい食事

一方で、バターや赤身肉、加工肉など、飽和脂肪酸を多く含む動物性食品は控えることが勧められている。飽和脂肪酸はLDLを上げやすく、心臓病や脳卒中のリスクを高めるためだ。これは脂質を避けるという意味ではなく、脂の「質」を植物油やナッツに置き換えるという考え方である。

流行りのダイエットとは一線を画す理由

ポートフォリオ・ダイエットが評価される理由は、研究の積み重ねにある。2000年代初頭、カナダ・トロント大学の栄養科学教授デイビッド・ジェンキンス博士が行った臨床試験では、コレステロール低下薬に近い水準でLDLが下がる可能性が示された。その後も研究は続き、2023年には約21万人を最大30年追跡した大規模研究で、この食事法を実践していた人ほど、心臓病や脳卒中のリスクが低かったことが報告されている。

ポートフォリオ・ダイエットは、日本人にとってまったく新しい食事法というより、医学的研究によって価値が再確認された「本来の日本食」に、良質な油を意識するという視点を加えたものといえるかもしれない。

                       
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