2015年11月12日 NEWS

LIRR遺失物取扱所は“ごみ屋敷” MTA監査官が是正勧告

 ニューヨーク州都市交通局(MTA)のバリー・クルーガー監査官は10日、ロングアイランド鉄道(LIRR)の遺失物取扱所に対する調査報告書を発表し、遺失物の管理がなされておらず、忘れ物を探し出すことが困難な現在の状況を直ちに是正するよう勧告したことを明らかにした。
 15ページにわたる調査書によると、ペンシルベニア駅にある同所では遺失物が分類もされず箱や棚に散在しており、肝心なデータベースも徹底しておらず非効率で役に立たないという。この状態では、忘れ物を引き取りに来た持ち主が受け取りまでに長期間待たされたり、最悪の場合見つけ出せない可能性もあると警告している。
 過去には行方不明になっていた財布を引き取りに来た利用客が、財布は取り戻したものの中に入っていた200ドルのギフトカードが紛失していたとして、クレームを入れたというケースもあるという。
 同調査で特に問題視されたのは物品管理のデータベースで、履歴を示す監査機能が搭載されておらず、誰がいつ情報を記録または削除したかが不明なままだという。またパスポートや免許証といったIDなどの貴重品の保管場所に監視カメラがなく、一部は施錠もされていないことが判明し、管理体制のずさんさが指摘された。
 この報告を受けLIRRは、「事態を深刻に受け止めており、データベースの改善や監査体制の見直し、物品の整理整頓に直ちに着手した」との声明を発表した。

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