第四回 ゲスト:人材派遣のプロ「鈴木剛央」さん
毎月焼酎好きで有名な各業界の「プロ」をゲストに迎え、焼酎と言ったら「この一本 !」を選んでいただくこのコーナー。さらに焼酎にまつわる人生エピソードを焼酎ソムリエ大竹彩子とインタビュー形式で語っていただきます。焼酎のプロと各業界のプロの焼酎トークお楽しみください。
−−今回は人材派遣Actus代表取締役社長、鈴木剛央さんをお迎えしました。早速ですが、鈴木さんと焼酎との出会いは?
鈴木: 僕たちが若いころは焼酎はまだそれほど銘柄の数もなくて、基本的にはビールや日本酒を飲んでたね。それで大学卒業後、大手百貨店に就職して初めて任された仕事先が沖縄のホテル。見積もり間違えちゃってホテルにも迷惑を掛けたんだけど、その現地のホテルスタッフがそんな僕を見かねて飲みに連れて行ってくれたんだよね。そこで人生で初めて泡盛を飲んだ。「これ酒なの!?」って衝撃と感動。40度くらいある古酒の「瑞泉」。強いけど、角が取れていて、何しろまろやかでコクがあって飲みやすい。
−−とても素敵な出会いですね。焼酎に馴染みがなかったのにいきなり沖縄で泡盛。
鈴木: そう。だから僕の中では「焼酎=泡盛」。今でも焼酎を飲むときは泡盛専門で、フレッシュマンのころを思い出す。いつでも初心に戻れるんだよね。
−−その会社を辞めてニューヨークに来て、最初は某旅行会社就職したと聞きました。そこから2002年にActusを起業するのにはどのようなきっかけが?
鈴木: ちょうど旅行業界にいたころに9.11が起きて、どんなに努力していても、社会的要因による影響をもろに受ける。そんな時ですかね、旅行会社を辞めて人材派遣会社を立ち上げたのは。働いてくれる社員のために常に刺激を求めて飽きない会社づくりを心がけています。最近は流通と販売なども手掛けているんですよ。
−−常に時代の流れを読んで挑戦を続け、人材派遣業を知り尽くす鈴木さんにとって「焼酎と人」とはどのような関係だと思われますか?
鈴木: 僕にとって泡盛とは初めて仕事をした時のお酒。当時沖縄の人って外地の人に人一倍警戒心があって、ビジネスだったら尚更。でも彼らを理解したくてまず、泡盛を飲んだ。一緒に泡盛を飲む回数を重ねるごとに心を開いて、受け入れてくれて、ビジネスでも協力し合えたときは本当に嬉しかった。1年ぐらい掛かったけどね(笑)。僕は人と会社をつなげる仕事をしているけど、泡盛は僕と沖縄をつなげてくれた。1つの出会いが、かけがえのない架け橋になる、そんな存在でいたいよね。
−−それでは最後に、人材派遣の「プロ」にとって、焼酎(泡盛)とは?
鈴木: 「人とのつながりの大切さを教えてくれる」

泡盛「瑞泉」
瑞泉酒造株式会社(沖縄県) 原料: 米
明治20年創業。世界遺産首里城に隣接しており、国内のみならず海外でも賞を受賞する伝統の蔵。新酒の度数の低いものから10年古酒の40度を超えるものまで幅広い銘柄を持つ。
大竹彩子
東京都出身。2006年、米国留学のため1年間ミネソタ州に滞在。07年にニューヨークに移り、焼酎バー八ちゃんに勤務。13年10月に自身の店「焼酎&タパス 彩」をオープン。焼酎利酒師の資格をもつ。
焼酎&タパス 彩
247 E 50th St (bet 2nd & 3rd Ave)
212-715-0770 www.aya-nyc.com
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