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1970年代の財政破綻寸前のニューヨークを強烈なリーダーシップで救い出した元市長のエド・コッチ氏が1日、うっ血性心不全のため死去したことを受け、多くの市民が同氏との別れを惜しみつつ、功績を偲んでいる。88歳であった。
同氏は、1978年から89年の3期にわたり市長を務め、「私はどんな感じだ? うまくやっているかい?(How’m I doing?)」という有名な台詞で市民に親しまれていた。2期目の市長選では75%、3期目では78%の支持率で当選する程の人気を誇った。
エイズ感染者の急増、アフリカ系やラテン系市民と白人との人種間摩擦、政治家の汚職問題̶とコッチ氏を囲む環境は壮絶なものであったが、気骨のある立ち居振る舞いで多くの社会問題に取り組み、当時のニューヨークを引っ張った。
86年には同性愛者の権利条例に署名するなど同性愛者に対する権利拡大にも尽力。自身も同性愛者であるという噂が流れたが、米誌ニューヨーカーの取材には「どう思われようが関係ない」と述べている。
現市長のマイケル・ブルームバーグ氏は、「我々はニューヨークのエネルギーの象徴を失った。彼は強靭な精神を持ち、勇敢で誠実な公民改革者であった」とコッチ氏を称えた。
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