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麻薬依存症の患者が治療に使う解毒薬の価格が下げられることが分かり、衛生局職員や医者などから歓迎の声が挙がっている。
モルヒネによる中毒死が年々増加傾向にあるニューヨーク。2013年の麻薬中毒による死者は10年の数と比べて2倍にまで増えており、ニューヨーク内でも中毒死する人がもっとも多いブロンクス区では深刻な問題となっている。
そんな麻薬依存者の治療に使われる拮抗薬の一種、ナロキソンの価格が昨年突然値上げされたため、その影響で治療を受けられずに中毒死する患者が増えるのではと懸念されていた。しかし、ナロキソンを製造する会社、アンファスター製薬会社にニューヨーク衛生局が値下げ交渉を続けてきた結果、5日、製薬会社が値下げに合意したと発表された。
この合意は1年契約であるため、来年以降の値段はまだ決定していないが、衛生局職員のヒラリー・クニン医師は「これで治療に必要なだけのナロキソンが手に入る」と喜びを表した。
過去の実績を振り返っても、ナロキソンを利用した治療でニューヨーク州はモルヒネ中毒死を32%減らすことに成功している。近いうちに訓練を受けたニューヨーク市警もナロキソンを携帯するようになり、麻薬中毒者の治療に力を入れていく予定だという。
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