大塚 洋一(Gulliver USA) 車の豆知識 第33回『冬が明けた!

 この時期おすすめのメンテナンスをご紹介します。見落としがちなのですが、実は非常に重要なのが「融雪剤の洗浄」です。雪の後、車のボディに融雪剤がこびりついて真っ白になっているのをよく見かけますよね。「早くこれを洗わないと錆びてしまって大変!」とは皆さんお考えだとは思います。しかし洗車屋さんに持って行って洗車機に入れ、外見がピカピカになったところで「これで一安心!」と思っていませんか!?
 実は外装より重要なのが、汚れや融雪剤が溜まりやすい内側(裏側)なのです。例えば、タイヤとボディの間のホイールハウス。ここにも冬の間に融雪剤まみれの泥がたっぷりこびりついています。次に車体の底面。マフラーやシャフト、オイルパンなど、やたらといろいろなものが装備されており、そのゴチャゴチャしたところにも融雪剤が溜まりやすいのです。これらをしっかりと洗い流してあげないと、湿気の多い夏にボディから錆が浮いてきたりと、車は長持ちしません。
 次に、スタッドレスタイヤのメンテナンス。冬の間にスタッドレスタイヤを装着していた方もいるかと思います。そのままでも問題なく走れますが、オールシーズンタイヤより燃費性能がよくなかったり、ぬれた路面ではグリップ性能が悪くなったりしますので、通常はタイヤを交換して、次の冬まで保管されることが多いかと思います。
 その保管時に気を付けたいのが「しっかり洗ってから保管する」ということです。冬の間に融雪剤だらけの道の上を走ったタイヤには、たっぷりと融雪剤(塩分)が付着しています。これがタイヤを硬くする原因になります。固くなってグリップ力の落ちたスタッドレスタイヤほど無意味なものはありません。しっかりと洗い流して、一本ずつ密閉して湿気と温度変化の少ないところで保管してあげましょう。ゆっくり休ませてあげれば、次の冬もしっかりと働いてくれるはずです。
 ちょっとの手間で車の寿命が延びる可能性が高まりますよ。暖かくなってきてお出かけ日和が続きますが、1日だけ時間を作ってみて厳しい冬を乗り越えた車を労ってあげましょう!

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プロフィール
大塚 洋一
2004年に(株)ガリバーインターナショナル入社。対企業向けのコンサルティング営業部スーパーバイザーを経て、06年に直営店舗事業部へ転属。日米で店長を経験し、現在に至る。豊富な知識と丁寧な接客に定評あり。緊急時や時間外も対応で心強い。
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