大塚 洋一(Gulliver USA) 車の豆知識 第60回 車両ダメージ

 みなさんこんにちは。ガリバーニューヨーク店の大塚です。クルマの目に見えるキズや凹みは誰でもすぐに判りますが、既に修理済みのクルマは一見しただけでは判りません。しかし、元のダメージ度合いや修理方法によってもクルマの価値は大きく変わることをご存知でしょうか。
 大きく2つに分けると、「パネルダメージ車両」か「フレームダメージ車両」かです。パネルダメージとは、衝撃によるダメージがクルマの外装パネルやバンパーだけにとどまっているものを指し、フレームダメージとは、外装パネルにとどまらず骨格(フレーム)までダメージが及んでいるものを指します。フレームは金属でできていますので、一度曲がったものを寸分のずれもなく、かつ強度まで元に戻すことはほぼ不可能です。当然フレームダメージはない方が良いのです。
 外装パネルは見た目の修理なので、「ずれや曲がりがないか?ペイントにムラや曇りはないか?」はもちろん重要ですが、意外に知られていないのが「パネルは交換されているか?新車時のものを直しているか?」ということです。新しいパーツを使う方が良いように思えますが、実は車両価値の観点でみると必ずしもそうとは限りません。なぜなら、パネル交換=フレームダメージではありませんが、残念ながら知識のない人がフレームダメージを見抜くのはほぼ不可能です。すなわち、購入者側の視点では「パネル交換までは必要のないダメージ」か「パネル交換が必要なほどのダメージ」という見方になってしまい、パネル交換の有無が1つの判断基準になるわけです。
 実は、最近の日本車に限ってはパネルの交換歴を見抜く簡単なポイントが隠されています。各メーカーは新車時に1パネル毎にボンネットやドアを開けないと見えない位置にVIN(Vehicle Identification Number)シールを貼っているので、これが残っていれば新車時のパネル、なければ交換パネルということが判ります。
 ちなみに、ほとんどの場合でパネルダメージは車両履歴に載っていません。中古車をご購入の際は履歴だけを100%信用せず、一度ご自身で査定をしてみてはいかがでしょうか? 弊社の車両は全て検査済みのクルマです。よろしければ一度お立ち寄りください。スタッフ一同、皆様のご来店を心よりお待ちしております。

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プロフィール
大塚 洋一
2004年に(株)ガリバーインターナショナル入社。対企業向けのコンサルティング営業部スーパーバイザーを経て、06年に直営店舗事業部へ転属。日米で店長を経験し、15年2月より米国代表に(NY店店長兼務)。豊富な知識と丁寧な接客に定評あり。緊急時や時間外も対応で心強い。
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