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【10日付ブルームバーグ】地下鉄は慢性的に遅れ、バスは渋滞に巻き込まれるニューヨークで、空を飛んで通勤したいとの発想が生まれるのも無理はない。その取り組みが始まっている。
正式には再び始まったと言うべきだ。なぜなら50年前、ニューヨークエアウェイズという航空会社がヘリコプターを使ったサービスを行っていたからだ。マンハッタン区の旧パンナム・ビルの屋上から市内の主要空港まで10分でヘリを飛ばすというふれこみ。料金も現在の貨幣価値で40ドル(約4400円)と格安だった。ところが、1977年5月、ヘリポートが崩れ、プロペラに巻き込まれた乗客4人が死亡。800フィート(約244メートル)下の路上を歩いていた1人に破片が当たって死亡するという事故が起きた。2年後に同社は倒産。それ以降、市内でビジネス客を対象としたヘリのサービスは途絶えていた。
これを復活させたのがベンチャー企業のブレード。ウーバーのような相乗りアプリを使いラッシュアワーにマンハッタンでヘリコプターを利用できる。さらに進んで、「e−VTOL」という未来の乗り物の開発も進んでいる。垂直離着陸のできる乗り物で、しかも電気で動く。電気自動車ならぬ、電気ヘリコプターだ。実用化までには時間がかかりそうだが、投資家たちから注目を集めている。

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