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【12日付ニューヨークポスト】マンハッタン区イーストビレッジにあるニューヨーク公共トンプキンススクエア図書館で38年前に貸し出された本が10日、返却された。返却に訪れたのは中年の男性。本はマリアンヌ・ミーンズ著の「12人のファースト・レディー」だった。
返却期限が1979年6月16日と知って「思わず驚きの声をあげた」と話すのは図書館員のオルガ・エステベスさん(60)。実に1万3935日の超過だった。男性は「本を見つけたから返しに来た」と告げ、この本が蔵書管理システムに登録されていないことを知ると、「良い本だから登録するように」と勧め、「返却が遅くなって申し訳ない」と言って立ち去った。
延滞料は1日25セント。計算すると総額3483ドル75セント(約38万円)の罰金になる。ただし一般図書の延滞料は12ドル(約1330円)が上限で、15ドルを超えると本が借りられなくなる仕組みだ。
エステベスさんによると延滞の理由はさまざまで、中には「ネズミが本をかじってしまい、恥ずかしくて返却できなかった」と言い訳した女性もいたという。
公共図書館の広報担当は、「1人でも多くの市民に1冊でも多く本を借りてもらうのがわれわれの使命。返却してくれてありがたい。たとえ38年後でも」と話した。

ニューヨーク公共トンプキンススクエア図書館
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