上念さんNY講演会が大盛況 八重洲・イブニング・ラボ

 経済評論家の上念司さんが11日(水)、マンハッタン区のニューヨーク日系人会ホールで自身が主宰する定期講演会「八重洲・イブニング・ラボ第47回講演会」を開催した。
 日本国外での開催は初、約100人が集まった。冒頭で上念さんは、「ニューヨークでの講演が実現し、たくさんの人が集まってくれてうれしい」とあいさつした。
 1980年代以降の過去と現在の米国経済を比較し、日系を含む現地企業の拠点の移り変わりやそれに伴う地域経済、州税、住宅事情の特徴などを、モノと金のバランスで世の中が成り立つことを説く「貨幣数量理論」と「ワルラス法則」に沿って解説。トランプ政権の金融政策については、(企業と富裕層を対象とした)減税など一部評価した。
 第48回衆院選についても語り、小池百合子東京都知事率いる希望の党やその他野党の動きを独自の「太いパイフ」から入手した情報と共にユーモアを交えながら論説した。トランプ大統領と正面から話ができるリーダーは誰かについては、「消去法で安倍首相しかいないのでは」との意見も述べた。
 歯に衣着せぬ物言いで時に会場の笑いを誘った講演会は、大きな拍手と共に幕を閉じた。日ごろから上念さんのラジオやネット番組を視聴するという産業機器メーカー勤務の増井秀行さん(40)は、「生の講演会は初めて。上念さんのブレない経済理論が好き」と話した。

講演会の様子。会場は満席

講演会の様子。会場は満席