大塚 洋一(Gulliver USA) 車の豆知識 第67回 「渋滞のメカニズム」 「車の保証とは?」

渋滞のメカニズム
 人々の生活の足となる自動車ですが、一旦渋滞にはまってしまうと全ての予定が狂ってしまいます。時と場合によっては電車や自転車の方が早かったなんてこともありますよね。ところで渋滞が起こる理由をご存知でしょうか?

事故渋滞や故障車渋滞などが挙げられますが、これはレッカー移動までの一時的なものですので、渋滞時間全体からみると実はあまり大きな要因ではありません。それよりも工事や清掃などで長時間数車線が制限されている場合の方が大きな要因となります。しかし、これらの多くはできるだけ混雑する時間帯を避けて予定されます(※日数限定の集中工事は除く)ので、通勤・送迎ラッシュ時の渋滞はこれだけが原因ではなく、「自然渋滞」といわれるものが一番の原因です。
 自然渋滞とは何か? まず、道路は建設計画時にその道路を利用するであろう交通量を予測し、その土地の事情と照らし合わせ、車線数、車線幅、路側帯の有無などを決めています。この予測交通量を上回って車両が道路を利用した場合、自然渋滞が起こるのです。全てのドライバーが秩序正しく渋滞が起きないように運転できれば渋滞は起こりませんが、これは無理な話です。ここでいう「秩序正しく」とは仮に全ての車の性能が同じだったとして、ドライバーが全員が電子制御された機械のごとく、同時に「ブレーキ」、同時に「アクセル」を操作するということです。
 人間には視覚から得た情報を脳に伝達し、脳が体に指示を出すまでのタイムラグが生じます。この反射速度と車の制動・運動性能よるタイムラグが積み重なり、渋滞の先頭ではわずかな減速だったものが、渋滞の末端では膨大な静止時間となります。また人間の心理では、前方に障害物があるときは、それがないときに比べストレスを感じています。これにより、前方に車両がいる場合は知らず知らずのうちに追い越しを試みますが、追い越した後はストレスが軽減されますのでアクセルを緩めがちです。
 「先頭の車がゆっくり走っているから渋滞している」ということは実際にあると思いますが、自分が先頭で走っているときは案外それに気づかないものなのです。追い越しをした後は左側の追い越し車線にとどまらず、速やかに右側の走行車線に戻るという習慣がもっと浸透すれば、少しでも渋滞を防げるでしょう。

車の保証とは?
 新車には購入してから3年の基本保証と5年の駆動系保証が付いています。この保証はオーナーに付いてくるものではなく、車に付いてくるものなので、中古車で購入しても年数の新しいものであれば保証を自動的に引き継ぐことができます。
 年数の経過した中古車に保証が付いているかというと、一般的には「AS-IS No Warranty」か、30日程度の駆動系保証が付いてきます。また、中古車でもGWC Warrantyという保証会社を使えば、90日から4年の長期保証に再度加入することができ、万が一の故障時に修理代の補償やレッカーサービスを受けることができます。
 保証の有無に関してのアドバイスとしては、必ずしも新車である必要はありません。実際に新車で買っても中古車で買っても保証を使う機会はそう多くはありません。万が一の備えとして捉えるのがちょうどいいでしょう。
 しかし、注意すべきなのは「AS-IS No Warranty」の車両です。販売する側の心境としては、「保証できるコンディションではない」という背景がありますので、大きな修理代のかかる故障が発生する確率が高いのと、実際に故障した場合は、一切保証には応じてもらえませんので注意が必要です。

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プロフィール
大塚 洋一
2004年に(株)ガリバーインターナショナル入社。対企業向けのコンサルティング営業部スーパーバイザーを経て、06年に直営店舗事業部へ転属。日米で店長を経験し、15年2月より米国代表に(NY店店長兼務)。豊富な知識と丁寧な接客に定評あり。緊急時や時間外も対応で心強い。
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