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職種の枠を超え最低時給(15ドル=約1630円)の遵守を求めるデモが25日、マンハッタン区ミッドタウンのニューヨーク州レストラン協会ビル前で行われた。集まったのは最低時給以下で働き、チップで生計を立てるニューヨーク市内の飲食店従業員や車の洗浄作業員ら約30人。声をそろえて「ワン・フェア・ウェイジ(同一適正賃金を)!」などと訴えた。
レストランでの雇用の機会均等を訴える市民団体ROCによると、チップで生計を立てる従業員の中には時給8ドル65セント(約940円)で働き、チップを含めても10ドルに満たない人もいるという。チップ収入は不安定なだけでなく、客や雇用主から嫌がらせを受けた従業員がチップの減額を恐れて声を上げるのをためらうため、セクハラやパワハラのまん延を助長するとの指摘もある。
同団体のキャサリン・バーネットさんは「チップに頼らずに済めば、接客にも自信がつき、サービスが向上する。雇用主にもメリットはある」と主張。チップは「接客サービスへの対価」として制度化を求めていきたいと話した。
市では2019年末までに一般職の最低時給を15ドルに、チップを受け取る従業員の最低時給を10ドルに引き上げることが決定している。

時給の均等を訴えるキャサリン・バーネットさん(中央)と参加者ら=25日午前、マンハッタン区のニューヨーク州レストラン協会ビル前で撮影(photo: Yuriko Anzai / 本紙)
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