筋肉や関節の可動性や伸張性が体の機能に重要なのは一般的に知られていますが、内臓の動きも重要ということはあまり知られていません。各内臓にもそれぞれ動きがあります。
それは体の動きに伴った内臓の伸張と短縮や、呼吸運動に伴った動きです。腹部を触ってみてください。前かがみをすると内臓が短縮し、背中を後ろに反ると内臓が伸張するのが感じられます。
内臓も平滑筋と呼ばれる筋肉でできており、骨格筋と同様に筋肉の伸張性と短縮性が必要です。よって内臓が炎症などのためにくっついてしまう「癒着」や、内臓の動きに制限が起こると、体が思うように動かなくなります。

内臓の癒着や制限の原因としては外傷や腹部に加わる衝撃、内視鏡や切開の術後、食べ物によるアレルギー反応、感染症、水分不足、ストレスなどがあります。緊張したときに胃の痛みを経験したことがある人も多いのではないでしょうか。
こうした原因により、体に本来の動きではない余分な動きが生じたり、可動域が制限されたりします。また背骨や骨盤の軸(アラインメント)も変化する場合があり、姿勢にも影響が及びます。 治療を受けて改善しても再発を繰り返す体の痛みは、内臓が原因である場合も少なくありません。

さらに内臓の癒着や制限があると、その内臓自体の機能も低下しているケースがよくあります。例えば大腸の制限のある人は便秘持ちであったり、胃周辺の制限のある人は逆流性胃炎があったりします。内臓の癒着や制限から起因している症状であれば、内臓への直接治療で改善されるケースはよくあります。
FuncPhysioでは内臓への直接的な治療を行います。これは解剖学知識を適用した的確な触診で、内臓の動きを確認し特定の制限部位を解放していく徒手療法です。治療を受けても再発する腰痛、首の痛み、背中の痛みまたは腹部の痛みや張りなどの悩みがある人は一度ご相談ください。
藤井よし

カリフォルニア大学(サンフランシスコ校)理学療法学博士課程修了。米国でも数少ない米国整形徒手療法学会(AAOMPT)のフェローシップ修了。顎関節などを専門とする。
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