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【14日付ニューヨークタイムズ】メキシコの麻薬密売組織の最高幹部で、「麻薬王」と呼ばれた「エルチャポ」ことホアキン・グスマン受刑者(61)=殺人、麻薬取引などの罪で起訴=が、収容先のマンハッタン区の拘置所からブルックリン区の連邦地方裁判所へ移動するたびにブルックリン橋が閉鎖されていることを受け、今秋から始まる公判期間中の不便が懸念されている。
メキシコの重警備の刑務所から2度脱獄している同受刑者は、ローワーマンハッタンにある、市で最も警備が厳重な連邦刑務所メトロポリタン矯正センターに収容されている。
11月に審理が始まると、最長4カ月間、1日に2回同橋を渡ることになる。そのたびに同橋が閉鎖されると、朝夕の通勤時とも重なり、深刻な交通渋滞が懸念される。
主要な幹線道路を閉鎖することで陪審員が同受刑者に反感を抱くことを懸念した弁護士は、公判場所をマンハッタン区内やペンシルベニア州フィラデルフィア市に変更するよう、同裁判所のブライアン・コーガン判事に申し立てた。しかし同判事は今月14日、「懸念は分かるが、公判場所は変更しない。連邦保安局とともに交通渋滞への改善策は見いだしてある」と述べるにとどまった。弁護士は同受刑者を裁判の間、同裁判所内または近くの施設に収容するのではと予想している。

グスマン受刑者
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